「そろそろ外壁を塗り直さないとまずいかな」
初めて外壁塗装を検討するときは、分からないことが多くて不安になることもあるでしょう。
当記事では、外壁塗装をお考えの方の疑問をすべて解消していきます。
・外壁塗装の相場はどれくらい?
・塗料の種類とそれぞれの費用は?
・見積もりはどうやって取ればいいの?
・市区町村の助成金や補助金は活用できる?
外壁塗装は、予算の目安すら分からない方が大半です。ぜひ最後までお読みいただき、参考にしていただければ幸いです。
外壁塗装の費用相場は、最も多い工事価格帯として90万~110万円となります。
費用を決める主な要因は、以下の2つです。
・塗装面積
・塗料の種類
当然ながら、塗装する面積が大きくなるほど、費用は高くなります。ただ、多くの方はご自宅の外壁の塗装面積を正確に把握していないかもしれません。そのため、建物の坪数から想定した費用目安を以下にまとめました。
※ここでの坪数は、建築面積ではなく、1階・2階などの床面積を合計した坪数を指します。
20坪66㎡ | 約50~80万円 |
30坪99㎡ | 約80~100万円 |
40坪132㎡ | 約80~130万円 |
50坪165㎡ | 約130~160万円 |
60坪198㎡ | 約160~200万円 |
70坪231㎡ | 約200~230万円 |
100坪330㎡ | 約300~350万円 |
一般的な戸建て住宅の延べ床坪数は35坪前後になるため、外壁塗装の平均予算も100万円程度となります。
外壁塗装の費用は、塗料面積と使用する塗料のグレードで決まります。
ただし、グレードが上がると耐用年数も伸びるため、長期的にみてどちらがお得なのか考える必要があります。
【特徴】
最も安価な塗料。近年では外壁塗装に使われることは少ない
柔軟性があり、下地への密着性が高い。
色あせしやすく、耐久性が低い。
耐用年数:約5~7年
単価:約1,500~2,000円/㎡
【特徴】
柔軟性が高く、防水性に優れている。
シリコン塗料よりは耐久性が劣る。
手すりや鉄部などの塗装にも適用されることが多い。
耐用年数:約7~10年
単価:約2,000~2,500円/㎡
【特徴】
現在最も一般的に使用される塗料。
コストと耐久性のバランスが良い。
防水性、耐候性、耐汚染性に優れている。
耐用年数:約10~15年
単価:約2,500~3,500円/㎡
【特徴】
近年シリコンに変わり人気になっている
フッ素に近い耐久性でありながらコスパが良い
耐用年数:薬12年~15年
単価:約2,500円~4,000円
【特徴】
高耐久で、長期間メンテナンスが不要。
汚れに強く、外壁がきれいな状態を保ちやすい。
耐用年数:約15~20年
単価:約3,500~5,000円/㎡
【特徴】
光触媒作用により、汚れを分解し、外壁がきれいな状態を維持できる。
耐久性が非常に高い。
専用の下地材が必要で施工費が高め。
耐用年数:約15~20年
単価:約4,000~6,000円/㎡
【特徴】
紫外線を反射し、外壁や屋根の温度上昇を抑える。
屋根や日当たりの良い壁面に適している。
耐用年数:約10~15年
単価:約3,000~5,000円/㎡
【特徴】
断熱効果があり、室内温度を快適に保つ。
夏場の暑さや冬場の冷えを軽減。
耐用年数:約15~20年
単価:約4,000~6,000円/㎡
【特徴】
無機成分(ガラスやセラミック)が主成分で非常に耐久性が高い。
紫外線に強く、色あせしにくい。
高価で施工費用が高くなりやすい。
耐用年数:約20~25年
単価:約5,000~7,000円/㎡
塗料のグレードを選ぶ際に勘違いしやすいのは、塗料の費用が倍になっても、外壁塗装の総費用が倍になるわけではないという点です。
外壁塗装の工事総額のうち、塗料費が占める割合は約3割とされています。
その他の費用(足場代、高圧洗浄、養生、人件費など)は、どのグレードの塗料を選んでも基本的に同じです。
そのため、塗料のグレードを安価なものにすることで、短期的には費用を抑えられても、長期的には耐久性が低下し、かえって損をする可能性があります。適切なグレードの塗料を選ぶことが、結果的にコストパフォーマンスを向上させるポイントです。
具体的な例で解説します。
【30坪(塗装面積130㎡)とした場合】
シリコン材料費(2,500円×130)=325,000円(総額の3割)
工事費総額=1,083,000円
シリコン塗料を最も安いアクリル塗料に変えた場合
アクリル塗料が(1,500円×130)195,000円になるため差額の130,000円安くなります。
アクリル材使用工事費総額=953,000円
20年間の費用総額を考えてみます。
シリコン材(耐用年数10年)
1,083,000円×工事3回=3,249,000円
アクリル材(耐用年数5年)
953,000円×工事5回=4,765,000円
外壁塗装でアクリル材を使う方は実際には少ないですが、上記のように長期的にみると大きな違いとなります。
必ず耐用年数を考慮してグレードを選ぶようにしましょう。特に見積もり比較をする際に、「安い」だけの理由で選ばないことが大切です。
外壁塗装工事を業者に依頼する際に重要なポイントは以下の2つです。
・相場を理解し、予算を決めておく
・必ず複数の見積もりを取る
外壁塗装業者に申し込む際、ほとんどの場合「予算はどのくらいですか?」と聞かれます。
このときに「相場が分からないので予算も決めていません」と答える方が多いようですが、これは避けるべきです。
なぜなら、予算を提示しないと業者に「高額な工事を提案しても問題ない」と思われてしまい、相場よりも高い見積もりを提示される可能性が高くなるためです。相場を理解した上で、ハッキリと「予算は110万円以内で考えています」など、具体的な金額を伝えることをおすすめします。
外壁塗装に限らず、高額な買い物をする際には、複数の見積もりを取ることが大切です。
競合がいない状況で、業者が最安値で仕事を受けることはまずありません。そのため、価格や条件を比較できる環境を整えることが必要です。
ここで問題になるのが、外壁塗装を行っている業者なんて知らないし、探し方も良く分からないという事です。
外壁塗装の見積もりを取る際、一括見積サービスを利用するのが便利です。
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外壁塗装工事に関しては、お住まいの自治体が提供する助成金・補助金制度を利用できる場合があります。
※2024年12月現在、国が実施している補助金制度では、外壁塗装工事のみは対象外となっています。ただし、省エネ改修やリフォームを含む場合には補助金の対象となるケースがあります。
・住宅リフォーム資金助成
・省エネ住宅改修補助金
これらの制度は、外壁塗装を含むリフォーム工事が対象となっていることが多く、条件を満たすことで利用が可能です。
東京23区などを中心に都市圏で見られるのが、省エネリフォームに関する補助金です。ヒートアイランド現象に対する対策として、補助金の対象になります。
省エネリフォームの例
東京都葛飾区(《個人住宅用》かつしかエコ助成金のご案内)
(https://www.city.katsushika.lg.jp/kurashi/1000062/1023018/1035385/1030818.html)限度額20万円
助成対象経費の1/4又は施工面積(平方メートル)×1,000円(助成単価)のいずれか小さい額
一般リフォーム補助金の例
埼玉県川越市(川越市住宅改修補助金制度について)
(https://www.city.kawagoe.saitama.jp/kurashi/jutaku/kaishuhojokinsedo.html)
外壁塗装工事費用(税抜)の5パーセント(千円未満切捨て)
限度額 5万円
主に地元産業促進のため行われている補助金です。そのため市内に事務所を構える民間企業を使うなど、条件が指定されているケースが多いです。
次のすべてに該当する工事。
1.市内の施工業者が行うこと。(注1)
2.工事費が20万円以上(税抜)であること。
3.前期:工期が令和6年5月7日(火曜日)から令和6年8月15日(木曜日)の期間内であること。
4.中期:工期が令和6年7月26日(金曜日)から令和6年10月31日(木曜日)の期間内であること。
5.後期:工期が令和6年11月28日(木曜日)から令和7年3月14日(金曜日)の期間内であること。
6.市民の方が市内に所有する住宅のリフォーム工事であること。
注1:支店・営業所が市内にある業者も対象となります。その場合は、見積書および領収書等が市内店舗から発行されることが条件となります。
補助金を受けるためには、以下の条件を満たしている必要があります。対象外とならないよう、事前に確認してください。
・税金を滞納していないこと
・工事の着工前に申請すること
・申請市町村内に、住居があること
・予算が終了していないこと
該当自治体の税金を滞納している場合、補助金の対象外となります。未納がないか必ず確認しましょう。
補助金は、工事終了後に申請しても対象外となるケースがほとんどです。必ず工事を始める前に申請を完了させましょう。
申請は、自分が住んでいる市区町村で行う必要があります。また、リフォームの内容によっては、施工業者も同じ市区町村内に事務所がないと対象外となる場合がありますので、事前に確認してください。
助成金は予算に余裕がある場合が多いですが、補助金は予算上限で募集が終了することがあります。特に新年度(4月以降)の早い時期に申請することで、予算終了のリスクを抑えることができます。申請前に予算の状況を確認しましょう。
助成金や補助金の対象になっているか確認する方法を解説します。
自治体のホームページは、補助金に関する情報が随時更新されており、最も正確な情報を得ることができます。
ただし、サイト構成が分かりにくい自治体も多いため、探しにくい場合は直接電話で問い合わせるのもおすすめです。
Web検索で簡単に情報を得ることも可能です。例えば、「自治体名+リフォーム補助金」などのキーワードで検索すると、該当する補助金情報が見つかる場合があります。
また、一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が運営する「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」を利用するのも便利です。こちらを活用すれば、全国の補助金制度を一度に確認することができます。
外壁塗装工事を依頼する業者に相談するのも有効です。
特に地元の事業者は、自治体の補助金制度に詳しいことが多く、見積もりの段階で補助金を考慮した金額を提示してくれる場合もあります。
契約前に必ず確認しておきましょう。
外壁塗装が必要なタイミングを見極めるには、以下のポイントに注意することが重要です。早めに対策を講じることで、家の耐久性を保ち、修繕費用を抑えることができます。
塗料 | 耐用年数 |
アクリル塗料 | 5~7年 |
ウレタン塗料 | 7~10年 |
ラジカル塗料 | 12~15年 |
シリコン塗料 | 10~15年 |
フッ素塗料 | 15~20年 |
無機塗料 | 20~25年 |
築年数や前回の塗装からの期間が耐用年数を超えた場合は、塗装を検討しましょう。
また、台風が多い地域や海の近くなどでは、塩害や強風による劣化が早く進むことがあるため、注意が必要です。
外壁の状態を確認し、以下の劣化サインが見られる場合は早急に対応を検討してください。
チョーキング現象 | 外壁を手で触ると白い粉が付着する現象で、防水性が低下しているサインです。 |
ひび割れ(クラック) | 小さなひび割れ(ヘアークラック)や大きなひび割れが発生した場合、水が侵入し、下地や構造部分の劣化を招く可能性があります。 |
塗膜の剥がれ | 塗装が剥がれて下地が露出している状態。防水性が完全に失われ、美観の悪化やさらなる劣化を引き起こします。 |
カビや苔の発生 | 日陰や湿気が多い場所で発生しやすく、外壁素材の劣化を促進します。 |
変色や色あせ | 紫外線や雨風の影響で外壁の色が薄くなる現象。美観を損ねるだけでなく、防水機能が低下している可能性があります。 |
シーリング(コーキング)の劣化 | シーリング材が硬化してひび割れや隙間ができている場合、防水性が損なわれ、水漏れの原因となることがあります。 |
近年、塗料の価格が上昇し続けています。その主な理由は、円安による原材料費の高騰や人件費・物流コストの増加によるものです。
塗料価格上昇の推移
2021年:塗料価格が約15%上昇
2022年:さらに15%の値上げが実施
2024年5月以降:追加で5%~15%の値上げが行われています
これらを合計すると、2020年と比較して塗料の価格は約30%~40%も上昇しています。
現在の価格上昇傾向は止まる兆しがなく、さらなる値上げの可能性があります。このため、外壁塗装工事を検討している場合は、先延ばしせず早めに工事を行う方がコスト面で有利と言えるでしょう。
外壁塗装を行う際、春(3~5月)や秋(9~11月)が最も適していると言われています。これらの季節は、湿度が低めで雨が少ないため、塗装作業がスムーズに進みやすいのが特徴です。
塗装が最も効果を発揮する理想的な条件は以下の通りです。
・気温:5℃以上25℃未満が最適
・湿度:40~70%(湿度が高いと塗料が乾燥しにくい)
・天気:雨や強風の日は避ける
梅雨(6~7月)
・湿度が高いため塗料が乾燥しにくい。
・雨が多く、作業中断で工期が長くなることがある。
冬(12~2月)
・気温が5℃以下の地域では塗料が硬化しにくく、仕上がりに影響。
・凍結のリスクがある場合、作業が難しくなる。
外壁塗装工事を計画する際は、春(3~5月)または秋(9~11月)を選ぶとスムーズに進み、仕上がりも良好です。天候条件に注意し、施工時期を慎重に選びましょう。
外壁塗装では、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本です。この工程をしっかり行うことで、耐久性や美観が確保されます。一方、極端に安い価格を提示する業者やパック料金を謳う業者では、これらの工程が省かれている場合があり注意が必要です。
ただし、例外的に2回塗りが推奨される特殊な塗料も存在します。ここでは、各工程の役割や使用する塗料について詳しく解説します。
1.塗料の密着性を向上 | 外壁材(下地)と中塗り・上塗りの塗料をしっかりと密着させる接着剤のような役割を果たします。下塗りを怠ると、塗膜が剥がれやすくなるリスクがあります。 |
2.下地の補強 | 外壁の表面にある小さな傷や隙間を埋め、均一な塗装面を作ります。下地の吸水性を抑え、上塗り塗料が均一に塗布できるようにします。 |
3.塗料の色ムラを防ぐ | 下塗り材の色や特性が、上塗りの発色を安定させ、色ムラを防ぎます。 |
4.外壁の保護 | 外壁材そのものを湿気や汚れから守り、塗装全体の耐久性を向上させます。 |
下地材や目的に応じて、適切な下塗り材が選ばれます。
1.シーラー | 主に吸水性の高いモルタル外壁やサイディングボードに使用します。下地を補強し、上塗り塗料の密着性を高めます。 |
2.プライマー | 金属や非吸水性の素材に使用。接着性を高める役割があり、金属やアルミサイディングに適しています。 |
3.フィラー | モルタル外壁などに使用。厚みを持たせ、ひび割れや凹凸を埋める効果があります。 |
4.バインダー | 主に劣化が進んだ外壁材に使用。下地の補強力が高く、脆弱な部分を強化します |
高圧洗浄で汚れやカビ、コケを除去します。下地のひび割れや傷を補修します。
ローラーや刷毛を使い、外壁全体に均一に塗布します。塗布後は乾燥時間を守り、しっかりと乾かします。
1.塗膜の厚みを増やす | 塗装全体の耐久性を高めるために必要な厚みを確保する工程です。 |
2.下塗りと上塗りの間を補完 | 下塗りと上塗りの接着を強化し、塗膜の一体化を図ります。 |
3.色や質感を整える | 上塗り塗料が均一に発色し、美しい仕上がりになるように調整します。 |
上塗りと同じ塗料を使用するのが一般的ですが、適切な塗膜厚を確保するために、専用の中塗り塗料が使われることもあります。
ローラーやスプレーで塗布し、全体を均一に仕上げます。
塗料の種類や天候に応じて、適切な乾燥時間を確保します。
1.仕上がりの美観を決定 | 外壁の最終的な色やツヤを決める工程です。 |
2.耐久性を高める | 紫外線、雨風、汚れなどから外壁を守ります。 |
3.防水性能の確保 | 外壁の下地や内部への水の侵入を防ぎます。 |
1.シリコン塗料 | 最も一般的で、価格と耐久性のバランスが良い。
耐用年数:10~15年。 |
2.フッ素塗料 | 高い耐候性と耐久性を持つ塗料。
耐用年数:15~20年。 |
3.無機塗料 | 非常に高耐久で、紫外線や汚れに強い。
耐用年数:20~25年。 |
中塗りが完全に乾燥していることを確認。
ローラーやスプレーを使用して、塗料を均一に塗布。
塗料の厚さや塗りムラが出ないように注意。
上塗り後、塗料が完全に硬化するまで適切な乾燥時間を確保。
外壁塗装は、基本的には3回塗りで行われるため、それ未満の塗装回数が提示されている場合は、見積もりの時点で確認が必要です。
実際に3回行われるかどうかは、工事工程表を見ることで確認可能です。
工程表の項目に「下塗り」「中塗り」「上塗り」と記載されていれば3回塗りが行われることを意味します。
3回塗りが基本とはいえ、2回塗り=悪質業者とは言い切れません。一部の塗料には、下塗りが不要な製品が存在するためです。ただし、こうした塗料は現在でも非常に少なく、「2回塗りで問題ない」と主張する業者の場合、必ず確認しましょう。
塗料メーカーのホームページ等に「下塗り不要」と書かれていることで確認可能です。
もちろん1回塗りは、論外のため見積もり時点で1回塗りの業者は、見積もりが安くてもやめておきましょう。
また、見積書における3回塗りに関して、中塗りと書かずに「下塗り・上塗り・上塗り(2回目)」と表記する業者も居ますが、これは同じ意味ですから問題ありません。
外壁塗装の理由が台風などの風災による外壁の破損である場合、火災保険の補償対象になることがあります。修繕工事を行う前に保険会社に確認しないと、保険金を受け取れないケースがあるため注意が必要です。
火災保険は、外壁だけでなく、以下のような箇所も対象になる場合があります:
・雨どい
・屋根
・カーポート
・窓ガラス
ただし、老朽化による劣化は対象外です。風や雨で破損したケースであれば、多くの場合、保険を利用して修理が可能です。
保険金請求をスムーズに進めるために、以下の対応を行いましょう。
修理を依頼する前に、破損箇所の状態を写真に記録しておきます。
写真があれば、修理後でも対応してもらえる場合があります。
加入している火災保険の補償内容を確認します。
風災や水災の補償が適用されるかを問い合わせましょう。
火災保険を適切に活用することで、修繕費用を大幅に抑えられる可能性があります。まずは保険会社への連絡を最優先にしましょう。
外壁塗装工事に詳しい方は少なく、見積書を見ても「金額」以外の部分が分からないことが多いかもしれません。しかし、見積書こそ優良業者かどうかを見極めるために最も重要な資料です。
外壁塗装で失敗する多くの原因は、金額だけを見て業者を選んでしまうことにあります。ここでは、外壁塗装における見積書の重要なチェックポイントを解説します。
【見積書のチェックポイント】
・使用する塗料とメーカーが記載されているか
・足場代が明記されているか
・塗装面積や数量が記載されているか
・3回塗り(下塗り・中塗り・上塗り)の工程になっているか
・「○○一式」などの曖昧な表記ではないか
外壁塗装では、どのメーカーの塗料を使用するかが非常に重要です。
塗料メーカーが分かれば、ホームページなどで性能や耐用年数を調べることができます。
詳細情報が公開されていないメーカーの塗料を使用する業者は、信頼性に欠ける可能性があります。
足場代無料を売りにしている業者が居ますが、足場代は塗装工事の必須費用で、通常10万円以上がかかります。
無料を謳う業者は、他の費用に上乗せしている可能性が高いため慎重に確認しましょう。
足場代を正しく見積もりに明記している業者は信頼できます。
外壁塗装の金額は、塗装面積を基準に計算されます。
明確な基準がないと、不当な料金が含まれるリスクがあります。
面積が記載されている場合でも、単価が相場とかけ離れていないかを確認しておきましょう。
塗装工事は基本的に3回塗り(下塗り・中塗り・上塗り)が標準です。
塗料メーカーが指定する回数が記載されている場合、その通りに工事が行われるか確認しましょう。
外壁の状態によっては、4回塗りが必要なケースもあります。
詳細が記載されていない「一式」といった表記の見積書は避けるべきです。
項目が細かく記載されている業者ほど、しっかりとした仕事をする傾向があります。
同程度の金額であれば、見積書が詳細な業者を選ぶのがおすすめです。
一部の外壁塗装業者では、パック料金を設定していることがあります。
パック料金は、外壁塗装に詳しくない方でも費用を計算しやすく、分かりやすいというメリットがあります。
しかし、契約内容を十分に確認しないと、思わぬトラブルにつながる可能性があります。以下に、パック料金を選ぶ際にチェックすべきポイントを解説します。
【チェックポイント】
・施工面積に上限があるのか
・細かい工事内容の見積もりがもらえるのか
・パック料金の計算方法が明確か
パック料金には「100㎡まで同一料金」といった上限が設定されている場合があります。この場合、以下の点に注意が必要です。
外壁面積が上限(例:100㎡)を超えると、追加料金が発生します。外壁面積を事前に把握しておかないと、想定外の費用がかかることがあります。
外壁面積が80㎡など上限を下回る場合、同一料金パックは割高になる可能性があります。
外壁面積を自分で正確に把握するのは難しいため、業者に確認を依頼するのが良いでしょう。
パック料金の見積もりが「外壁塗装一式○○円」のように曖昧な場合は注意が必要です。
どのメーカーの塗料を使用するのか分からないと、パック料金が本当にお得かどうか判断できません。
塗料や工事内容が明記された詳細な見積もりを出してくれる業者を選びましょう。
パック料金の計算方法にはさまざまな種類があります。主な例として:
上限付きのパック料金。上限を超えると追加料金が発生。
住友不動産などで採用される料金体系。
注意点として、「坪数×○万円」の計算では、建坪(建物の1階部分の面積)ではなく総床面積が基準になります。
2階建ての場合、1階と2階の床面積を合計した数値を使用するため、建坪だけを基準に予算を立てると大幅に見積もりとずれる可能性があります。
外壁塗装工事の見積書には、さまざまな専門用語が含まれています。これらを正しく理解することで、見積書の内容を確認しやすくなります。以下に、主な項目とその説明をまとめました。
項目 | 相場価格 | 説明 |
足場 | 相場価格600円~800円/㎡ | 塗装作業を行うために必要な仮設の足場を組む費用です。外壁が高い位置にある場合に必須の項目です。 |
養生 | 相場価格200円~400円/㎡ | 塗装面以外に塗料が付着しないよう、ビニールシートで覆う作業です。周辺環境や家財を保護するための工程です。 |
飛散防止ネット | 相場価格100円~200円/㎡ | 足場に取り付けるネットで、洗浄作業時の水や塗料の飛散を防ぎます。近隣への配慮としても重要な作業です。 |
高圧洗浄 | 相場価格100円~300円/㎡ | 塗装前に外壁の汚れやカビを除去する工程です。高圧の水流を使用して、塗装面をきれいにすることで塗料の密着性が高まります。 |
付帯塗装 | 相場価格1000円~3000円/枚 | 外壁以外の箇所、例えば雨どい、ベランダ、シャッターなどの塗装を指します。塗装範囲を確認し、必要に応じて追加作業を検討します。 |
コーキング | 相場価格500円~900円/㎡ | 外壁サイディングボードのつなぎ目を埋める作業です。シーリング材を使用し、防水性を高める役割を果たします。 |
外壁塗装工事の期間は、一般的な戸建ての場合10日前後が目安です。
屋根塗装を同時に行う場合でも、通常2週間程度で完了します。ただし、以下の要因により工期が延びる可能性があります:
・天候の影響:梅雨時期などで雨が降ると工事が中断されます。
・建物の構造:木造和風建築は外壁部分に木材が多く、工期が長くなる傾向があります。
・建物の規模:坪数が大きい建物ほど時間がかかります。
・劣化の程度:劣化がひどい場合、下地処理に時間が必要です。
【工事期間中の注意点】
工事中に生じる不便には以下があります。
・洗濯物をベランダに干せない
・窓を自由に開けられない
※工事中に不在にすることは、問題ない業者が大半です。
工事の工程は以下の通りです。各工程は通常1日で行われ、合計で10日間程度となります。ただし、職人の休みや天候によってプラス1~2日延びることがあります。
1.足場の仮設
2.高圧洗浄
3.下地処理・養生
4.外壁塗装(下塗り)
5.外壁塗装(中塗り)
6.外壁塗装(上塗り)
7.付帯塗装(雨どいやベランダなど)
8.仕上げ・チェック
9.足場の解体・引き渡し
外壁塗装工事の目安は10日前後ですが、天候や建物の状態によって変動する可能性があります。工事中の不便さを事前に理解しておくことで、スムーズに対応できるでしょう。工期の詳細は見積もり時に業者に確認することをおすすめします。
近年、外壁塗装工事やリフォームに関するトラブルが増加しています。
国民生活センターによると、訪問販売によるリフォーム工事の相談件数は以下のように増え続けています。
2021年9,756件
2022年10,099件
2023年11,861件
(引用元:国民生活センター)
外壁塗装に限らず、リフォーム関連で最もトラブルになりやすいのは、突然訪問してきた営業マンによる契約です。以前は高齢者がターゲットでしたが、最近では手口が巧妙化し、若い世代にも被害が広がっています。ここでは、外壁塗装詐欺の典型的な手口をご紹介します。
点検商法は、外壁塗装詐欺の中でも特に多い手口です。突然訪問してきた業者が「点検」を口実に不安を煽り、契約を迫る行為を指します。
1.「外壁のひび割れを発見」と言われたケース
ご近所で外壁塗装工事の下見をしていた際、たまたまお宅の外壁にひび割れがあるのを見つけたと主張。
「このまま放置すると雨漏りして大きな損害になる」と不安を煽り、その場で契約させられる。
2.「瓦の破損を発見」と言われたケース
屋根の修理をしていた業者が「瓦が割れているのが見えた」と告げ、放置すると家が腐ると警告。
実際には近所での工事は行われておらず、信用してしまった結果、高額請求される。
3.「ガス会社を装う」ケース
ガス会社を名乗って敷地内に入り、ガス点検を装い外壁の剥がれを指摘。
「知り合いの業者を紹介する」と言って実際には詐欺業者とグルだった。
点検商法に共通するのが、「善意で点検してあげる」というスタイルで近づいてくるため、断りにくいという点があります。特に悪質な詐欺業者の場合、消防や大手ガス会社など身分を偽ってきますから、より受け入れてしまいがちです。
訪問営業がすべて詐欺というわけではありません。信頼できる地元業者も多く存在します。しかし、以下の特徴に当てはまる場合、悪質業者の可能性が非常に高いため、契約しないよう注意してください。
点検商法業者は、最初からあなたを騙す意図を持っています。翌日になると冷静になり、「おかしい」と気づいたり、家族や友人から助言を受けたりする可能性があります。それを防ぐために、当日中の契約を強く迫ります。
そもそも、詳細な契約書や見積書が無い時点で、契約はあり得ません。
「モニター割引」や「特別価格」を謳うのも、点検商法業者がよく使う手口です。
「地域で若干名モニターを募集しており、工事前後の写真を撮らせていただければ特別に50万円引きます」
これは事実ではなく、最初から高額な料金を設定し、値引きしているように見せかけているだけです。別パターンとして「本日中の契約なら」「決算なので特別に」などいろいろな理由で、50万や場合によっては100万円引けますなどと契約を煽ってきます。これは、相場を知らない人を騙す手口です。大幅すぎる値引きを提示してくる業者は信用しないでください。
外壁塗装の詐欺業者に騙されないためには、以下の4つのポイントを実践してください。
・仮契約含め当日中に契約しない
・初対面の業者を家に入れない
・クーリングオフの記載を確認する
・必ず複数の見積もりを取る
詐欺業者に対抗するために最も重要なのは、その場で契約をしないことです。
相手は契約を急かしてきますが、「家族と相談する必要がある」などと言って必ず保留してください。
悪質業者を家に招き入れると、執拗に粘られて断るのが難しくなります。
早く帰ってほしくて根負けし、その場で契約してしまうケースも少なくありません。
初対面の業者は絶対に家に上げないようにしましょう。
訪問当日に契約しないのは大前提ですが、もし契約してしまう場合でも契約書にクーリングオフの記載があるのか確認しましょう。
訪問販売の場合、契約書を受け取った日を含めて8日以内なら契約解除が可能です。
ただし、訪問販売ではなく業者の事務所に移動してから契約を締結してしまうとクーリングオフ対象外になります。
訪問してきた業者が優良な業者だったとしても、契約は慎重に行うべきです。
外壁塗装に限らず、大きな金額の契約時には必ずその他の見積もりを取って比較することが大切です。
これにより、優良業者を選べますし詐欺に騙される心配もありません。
相見積もりと言っても、今はネットで簡単に複数の見積もりを取ることが可能です。
必ず一括査定サービスを使って比較するようにしましょう。
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