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注文住宅購入の流れ契約からプランニング、引き渡しまでの手順や期間、注意点

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注文住宅購入の流れ契約からプランニング、引き渡しまでの手順や期間、注意点

注文住宅を建てる際にはどのように進めていくのか、流れを把握しておくことが大切です。注文住宅は検討から引き渡しまで1年以上はかかることが多いです。長い時間と多くの費用がかかるため、満足のいく注文住宅を建てるためにも全体の流れを理解してスムーズに進めていきましょう。

本記事では、注文住宅を建てる際の引き渡しまでの手順や期間、注意点などについて解説します。

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目次

注文住宅とは?

注文住宅とは、ハウスメーカーや工務店などの施工会社に依頼して、使用する素材や設備、間取りなどを自由に設計できる住宅のことです。全てを自分で一から決めるフルオーダーの注文住宅はもちろん、ある程度限定されたところから間取り設備を決めるセミオーダーといった注文住宅のタイプもあります。セミオーダータイプでも外壁やクロス、床は自由に選べることもあるなど、施工会社によって内容はさまざまです。

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注文住宅の検討~完成までの期間

ここからは注文住宅を建てるにあたって、検討を始めてから完成するまでの期間について解説していきます。ただし最初の段階で土地を所有しているか、こだわりをどの程度反映するかなどによっても期間が変わってくることを認識しておきましょう。

土地ありの場合

土地を既に所有している場合、土地に関する工程やかかる費用を丸ごとスキップできます。そのため、比較的短い期間で注文住宅を建てられるでしょう。ただし、約半年〜7カ月はかかることが多いです。

土地なしの場合

土地を持っていない場合、予算の検討や建てる注文住宅をイメージしてから引き渡しまでの期間は、人にもよりますが約1~1年半はかかると考えておきましょう。国土交通省の令和元年度 住宅市場動向調査 報告書によると注文住宅を建築した人のうち、60.2%の人が土地を1年前に購入していることが分かります。(※)

※出典:国土交通省「 令和元年度 住宅市場動向調査 報告書

各ステップの具体的な期間は以下の通りです。各ステップの詳細については次の項目で解説します。

ステップ 期間
情報収集~間取りプラン・見積もりの確認 1~3カ月
建物のプランニング・詳細な間取りの決定~工事請負契約の締結 4~8カ月目
着工~施工・引き渡し 9カ月~1年3カ月目
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注文住宅の検討~完成までの流れ・段取り

注文住宅の検討から完成までの流れ

注文住宅を建てる際の流れは、予算の検討から引き渡しまで以下のステップで進めていきましょう。

1~3カ月目

注文住宅を建てると決めたら、住宅のイメージを固めて資金計画を立てていきます。

1. 情報収集

まずは、注文住宅を建てるにあたって必要な情報収集を行いましょう。注文住宅を建てるといっても、実際に作業を行うのは施工会社です。しかし全て任せっきりで理想の注文住宅が建つわけではありません。

どれだけの予算が必要なのか、施工費を支払うタイミングはいつなのか、快適な暮らしのために必要なことは何か、信頼できる施工会社はどこか、実際の注文住宅の事例はどのようなものがあるか、などさまざまな情報収集が必要です。

2. 住宅のイメージを固める

情報収集を行ったらどういった住宅を建てたいのか、イメージを固めます。イメージを洗い出したらこだわりたいポイントに優先順位をつけておきましょう。後々予算内に収まらない場合に何を残すべきかをスムーズに決められます。

注文住宅のイメージを固める際は、デザイン以外に住宅の機能にもイメージを膨らせるのがおすすめです。実際に国土交通省の「令和元年度 住宅市場動向調査 報告書」によれば、注文住宅を選択した理由(設備等に関する選択理由)として、「高気密・高断熱住宅だから」(64.5%)、「火災・地震・水害などへの安全性が高いから」(54.0%)という回答が上位にきています。(※)完成した注文住宅に入居してから快適に暮らすためにも、機能についてもイメージしておきましょう。

またモデルハウスを実際に見学して、間取りや機能などの具体的なイメージを固めるのも一つの方法です。

※出典:国土交通省「 令和元年度 住宅市場動向調査 報告書

3. 予算検討・資金計画を立てる

注文住宅のイメージを固めたら、次に予算を検討します。

予算を検討する際には、年収倍率を元に考えてみましょう。年収倍率とは、住宅購入費用に対しての年収の倍率を示した指標です。例えば、年収600万円で3,000万円の家を建てる場合、年収倍率は5倍となります。

住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査」によれば、2021年度のフラット35利用者のうち、土地付注文住宅の年収倍率は7.5倍という結果になっています。つまり、年収600万円であれば4,500万円が住宅購入の予算です。(※)

また予算について検討する際は貯金だけでなく、親からの支援金なども含んでおきましょう。

なお注文住宅購入にあたっては住宅ローンを組むのが一般的です。住宅ローンの借入可能額や返済シミュレーションなどは、金融機関のWebサイトで公開されているためローンを組む前に実際に月々返済できる額なのか確認するのがおすすめです。

※出典:住宅金融支援機構「 フラット35利用者調査」

4. 土地選び

注文住宅を新築で建築するにあたっては、土地も購入するのが一般的です。実際に注文住宅の建築にあたって、71.9%もの人が土地を新たに購入しています。(※)

※出典:国土交通省「 令和元年度 住宅市場動向調査 報告書

注文住宅のイメージや資金計画が固まったら、土地を所有していない場合は土地を選びましょう。土地はインターネットで探す他、不動産会社に相談して一緒に土地を見ながら探すことも可能です。

中には土地を紹介してくれるハウスメーカーもあり、このようなハウスメーカーは条件付きの土地を紹介してくれる可能性もあります。条件付きの土地とは、特定の施工会社に施工を依頼することを条件に購入できる土地です。

土地を探す際は周辺環境や日当たり、交通の便、土地の形、災害のリスクなどを考慮しましょう。例えば、国土交通省のハザードマップポータルサイトを活用すれば、その土地にどのような災害リスクが潜んでいるかの把握が可能です。なお日当たりや交通の便、周辺環境などは、実際に現地に足を運ぶことでより具体的に分かります。

希望する土地が見つかったら、購入の契約を結ぶ前に不動産会社から重要事項についての説明を受けます。説明を受けた際に気になることがあれば確認しておきましょう。説明に問題がなければ契約へと進み、手付金を支払います。手付金は契約によって異なりますが、土地代金の10%程度が一般的です。また手付金以外にも、仲介手数料や契約印紙代といった諸経費が別で必要になる可能性もあります。

5. 施工会社を選ぶ

土地を決めたら次にどの施工会社に建築を依頼するかを決めます。注文住宅を建てる場合、下に挙げる施工会社に依頼することが一般的です。

  • 全国展開しているハウスメーカー
  • 地元の工務店
  • 地元の設計事務所

施工会社を選ぶ際は、各施工会社のモデルハウスやカタログなどを参考にしましょう。国土交通省の「令和元年度 住宅市場動向調査 報告書」によれば、注文住宅を建築した人のうち、半数以上の52.5%が住宅展示場で施工者の情報を得たと回答しています。具体的な調査結果は以下の通りです。(※)

  • 住宅展示場で情報を得た:52.5%
  • 知人等の紹介で情報を得た:24.9%
  • インターネットで情報を得た:18.9%
  • 住宅情報誌で情報を得た:14.0%
  • 自身や親族・知人の勤め先で情報を得た:13.3%
  • 新聞等の折込み広告で情報を得た:9.8%
  • 不動産業者で情報を得た:4.9%
  • その他:9.8%

業者選びは早めに進めておくことで、建築に必要な打ち合わせに時間をかけられます。

※出典:国土交通省「 令和元年度 住宅市場動向調査 報告書

ハウスメーカーの特徴

またハウスメーカーと工務店、設計事務所に依頼するメリットやデメリットはそれぞれ異なります。

全国展開しているハウスメーカーに依頼するメリットとして挙げられるのは、品質の均一性です。中でも国際標準化機構(ISO)に基づく規格を有しているハウスメーカーであれば、品質管理が行き届いていることが多いでしょう。耐震基準についても高く設定されている傾向にあるため、住宅ローンの審査に通りやすいです。

一方でデメリットとしては要望が通りにくい、注文住宅の中では自由度が低いという点があります。ハウスメーカーは営業、設計など部署が分かれているため、メーカー内で連携が取れていないと施主の要望が通りづらいこともあるのです。

工務店の特徴

地元の工務店に注文住宅を依頼するメリットは、価格を抑えられるという点です。工務店はハウスメーカーと比較して宣伝費や運営にかかる人件費が少ないことが多いです。宣伝費や人件費が住宅費用に上乗せされないため、建築に必要な費用を抑えられます。

また地元の小さな工務店は、小規模だからこその小回りがきいたサポートを期待できます。

一方、工務店はこれまでの施工例を公開しているケースが少ない傾向にあり、スキルやノウハウについて判断しづらいかもしれません。ハウスメーカーでは住宅ローンについてアドバイスを貰えることが多いのに対して、工務店の中にはあまり相談できないこともあります。

設計事務所の特徴

設計事務所に依頼するメリットは、自由度が高いデザインや設計が可能で施主の希望を反映しやすいという点です。家のデザインだけでなく設備を含めて施主のイメージを具体化できます

ただし、設計事務所によって得意不得意とする設計やデザイン内容は異なるため、施主の希望とマッチする設計事務所を見つけることが必要です。

6. 間取りプラン・見積もりの確認

施工会社を数社に絞ったら、施工会社から間取りのラフプランと概算見積もりを提案してもらいましょう。その際に希望する間取りや設備などを伝えることで、より具体的な内容が提案される可能性が高まります。

提案された概算見積もりを確認する際は、経費がどれくらい含まれているかに着目しましょう。業者によって概算見積もりの項目は異なるため、見積もり時点では安くても後々追加費用がかかる可能性もゼロではありません。

見積もりの他にも保証内容やアフターサービスは施工会社によって異なるため、各社の内容を比較検討することが大切です。

提案された概算の見積もりを確認して、複数社から実際に依頼する施工会社を一社、決めてください。

またこのタイミングで住宅ローンの事前審査を申し込んでおくと、その後をスムーズに進められます。住宅ローンの事前審査を申し込む際は、以下に挙げる書類が求められることがあります。

  • 収入を証明できる書類(前年の源泉徴収票や確定申告書の控えなど)
  • 本人確認書類(運転免許証や健康保険証の写しなど)
  • 注文住宅の資料(パンフレットや間取り図など)
  • 借入中の残高証明書(別でローンを組んでいる場合)
  • 事前審査申込書

特に収入の証明書は事前審査を申し込む前に準備して、スムーズに申し込めるようにしておきましょう。

4~8カ月目

4~8カ月目では、具体的な間取りのすり合わせや工事請負契約の締結、測量と地盤調査などを決めていきます。

7. 住宅のプランニング・間取りの決定

依頼する施工会社が一社に決まったらどういった住宅にするのか、プランニングや間取りを細かくすり合わせましょう。住宅の詳細な間取りやデザインはもちろん、どのような材料を用いるかオプションとして搭載する設備はあるかなど、具体的な建築プランを詰めていきましょう。

8. 工事請負契約の締結

詳細なプランが決まったら、依頼する施工会社と工事の請負契約を結びます。建築予定の建物が法令を遵守しているかの確認も必要です。法令に抵触していないのであれば、民間の評価機関に建築確認を依頼します。建築確認が終わって建築許可が得られたら、住宅ローンの本審査を受けて金融機関と契約を交わしましょう。

建築確認の申請は、設計事務所や施工会社が施主に代わって申請するのが一般的です。ただし建築確認で発生する手数料は、施主が支払わなければなりません。建築確認の費用は申請時に定められる期日中に現金で納めるため、事前に用意しておきましょう。なお建築確認の手数料は自治体、床面積の合計によって異なります。

建築確認が完了すると建築確認済証が交付されます。建築確認済証は住宅ローンの本審査で提出を求められることがあるので、大切に保管しておいてください

住宅ローンの本審査で求められることがある書類は、主に次の通りです。

  • 収入を証明できる書類(前年の源泉徴収票や確定申告書の控えなど)
  • 本人確認書類(運転免許証や健康保険証の写しなど)
  • 住民票
  • 注文住宅の資料(パンフレットや間取り図など)
  • 借入中の残高証明書(別でローンを組んでいる場合)
  • 住宅ローン借入申込書
  • 団体信用生命保険申込書兼告知書
  • 建築確認済証

ただし事前審査と同様、必要な書類は申し込む金融機関によって異なります。

また住宅ローンの本審査では、団体信用生命保険の加入申し込みをすることが一般的です。団体信用生命保険は、住宅ローンの返済時に契約者に万が一のことがあった際に住宅ローンの返済が免除されます。団体信用生命保険に加入していれば、残された家族は住宅ローンの返済をせずとも住み続けることが可能です。ただし、保障の範囲は金融機関や加入するプランによって異なるのでそれぞれの詳細を確認しましょう。

9. 測量と地盤調査の実施

購入した土地に問題なく住宅が建てられるのか、測量と地盤調査を実施する必要があります。どのような土地でも自由に建物を建てられるわけではありません。測量を行い、不動産登記法や建築基準法、都市計画法に基づいて建てられるのかを確認する必要があります。

また住宅を建てる際は地盤調査を行うように、建築基準法で定められています。安全性の高い住宅を建てるには、構造耐力という地震や風圧などに耐えられるように計算して設計しなければなりません。この計算をするために、地盤調査が欠かせないのです。

9カ月~1年3カ月目

約9カ月目からいよいよ着工です。「ここまできたら施工会社に任せるだけ」というわけではありません。依頼する側もやらなければならないことがいくつかあります。

10. 着工

住宅ローンの本審査に通過したら、着工です。工事には重機が用いられるため、大きな音が発生する可能性があります。そのため事前に近所へ挨拶をしておくのがおすすめです。なお自分で挨拶に行けない場合は、施工会社の担当者が代わりに挨拶してくれる場合もあります。

また建築がはじまったら、定期的に現場に通うのがおすすめです。現場に通うことで工事がどの程度進んでいるか確認できるだけでなく、現場の担当者とのコミュニケーションをとれるので、不明点などがあれば都度クリアにできます。

着工前に行うこと

建築の着工前には工事の安全を祈願した地鎮祭を、骨組みの完成後には上棟式を行います。ただしこれらは実施しなくても問題ありません。忙しい場合や費用を抑えたい場合はどちらかのみ行うだけでも、どちらも行わなくても問題ありません。施主の希望で選択可能です。

着工後に行うこと

注文住宅を建築中に、中間検査が発生する可能性があります。中間検査とは、特定の工事が済んだ時点で発生する検査です。中間検査に合格しないと次の工程に進めません。どのような建物が中間検査の対象となるかは、自治体への問い合わせが必要です。また中間検査も建築確認と同様、自治体によって手数料が異なります。

11. 施工・引き渡し

建築工事が完了したら、市町村や民間評価機関による完了審査が必要です。申請の内容に沿っているのであれば、検査済証が発行されます。

引き渡し時には設備に不備や不具合がないかを確認しましょう。もし修正が必要な箇所があればそのタイミングで施工会社に修正を依頼してください。修正が完了したら引き渡しは完了です。

建築確認と同様に、完了審査を受ける際にも手数料が発生するため事前に用意しておきます。手数料の額は自治体、床面積の合計、中間検査を受けているかどうかで異なります。なお完了検査で発行される検査済証は増改築する際に必要になるため、なくさずに保管しておきましょう。

また注文住宅の引き渡しが完了して実際に住み始めても、施工会社との関係は続きます。施工会社によってアフターフォローや保証が用意されているので、気になる点があったら連絡しましょう。主なアフターフォローや保証内容は以下の通りです。

  • 地盤保証:地盤に関係するトラブルで住宅に被害があった場合に建物や地盤の修復を保証する
  • 定期点検:施工後の不具合を定期的に点検する
  • 無償補修:保証期間内に発生した住宅のトラブルに対応する

注文住宅にかかる費用は?

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注文住宅の大まかな流れを把握したら、注文住宅にかかる費用についても把握しておきましょう。

国土交通省が発表した「令和元年度 住宅市場動向調査 報告書」によれば、新築の注文住宅のうち、土地を購入した場合は平均4,615万円、建て替えの場合は平均3,555万円の購入費用が発生しています。(※)

※出典:国土交通省「 令和元年度 住宅市場動向調査 報告書

注文住宅を建築する際にかかる費用は大きく次の4つです。

  • 土地代
  • 本体工事費
  • その他工事費
  • 諸経費

土地代

土地を所有していないのであれば、土地の購入が必要です。土地を購入する際は、土地代だけでなく後述する諸費用もかかります。地域によって土地代は大きく異なり、都心に近いほどに費用がかかることが多いです。

本体工事費

本体工事費は住宅そのものを建築する際にかかる費用です。具体的には、仮設、基礎、屋根、内装、設備などが内容に含まれます。建築費と呼ばれる場合もあります。本体工事費は希望する注文住宅の機能や設備などによって大きく変動します。

附帯工事費

附帯工事費とは住宅を建てる際にかかる、本体工事費以外の工事費です。具体的には以下の工事内容にかかる費用が含まれます。

工事の種類 工事の内容
外構工事
  • 庭や駐車場、門柱、柵などの工事
  • 専門の業者にも依頼可能だが、施工会社に一括で依頼すればスムーズに進められる
地盤改良工事
  • 建築予定地に地盤が弱い場合に実施する工事
解体工事
  • 古い建物を解体する場合に実施する工事

外構工事はいずれの注文住宅でも発生しますが、地盤改良工事と解体工事は不要なケースもあります。

諸費用

諸費用とは、住宅を建てる際にここまで紹介した土地代・本体工事費・附帯工事費の他に必要な費用のことです。具体的には、登記費用や登録免許税、建築確認申請費用、各種保険料などが含まれます。

また引越し代や家具家電の購入費なども諸経費に入っています。忘れずに捻出しておきましょう。

注文住宅を建てる際の支払いスケジュールの目安

注文住宅を建てる際の支払いスケジュール

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注文住宅を建てる際に発生する費用は、複数回に分けて支払うのが一般的です。各支払いタイミングの目安を見ていきましょう。

土地の契約時

土地を所有していない場合、土地を購入しなければなりません。土地の売買契約を結ぶことになりますが、契約時には手付金の支払いが必要です。売主によっても費用は異なりますが、購入代金のうち10%程度を契約を結ぶ証拠として支払うことが多いです。

土地の決済時

土地の購入が決まったら、土地代金と不動産会社への仲介手数料の残金、所有権移転登記費用、司法書士に支払う手数料、固定資産税の日割り分を支払います。

工事請負契約の締結時

ここからは注文住宅の建築に関わる費用の支払いです。まず工事請負契約の締結時は、申込金として一般的に建築費用の約10%を支払います。なお、申込金の割合は契約によって異なります。

着工時

着工時には、中間金として一般的に建築費用のうち30%を支払います。着工時の中間金も契約によって異なります。

上棟時

住宅を建築する際、基本構造が完成した段階で上棟式を行います。この段階でも中間金が発生します。支払う中間金の額は契約によって異なりますが、一般的に上棟時の中間金は建築費用の30%です。

施工・引き渡し時

住宅が完成し、いよいよ引き渡しの段階になったら、建築費用のうち残った金額を支払います。例えば工事請負契約の締結時に10%、着工時に30%、上棟時に30%支払っていた場合は残りの30%を支払います。

引き渡し後

ここで注意が必要なのは、一般的に住宅ローンの融資がスタートするのは引き渡されたタイミングという点です。そのため、タイミングごとに利用できるのはローンは以下の通り異なります。

  • 中間金:つなぎ融資
  • 竣工時:住宅ローン

また工事請負契約時に発生する申込金は、自己資金でまかなうのが一般的です。

住宅ローンが実行される前に一時的に借りられるつなぎ融資

つなぎ融資は住宅ローンの融資がスタートする前に、一時的に受けられる融資のことです。つなぎ融資は建築資金以外にも、土地の取得資金としても活用できます。

つなぎ融資の条件には以下に挙げる2つのパターンがあります。どちらの場合も融資された住宅ローンで精算しなければなりません。

  • 利息分のみ毎月返済して、元金は住宅ローン融資時に返済
  • 利息と元金を住宅ローン融資時に返済

またつなぎ融資を利用する上でいくつか注意点があるため、把握しておきましょう。

つなぎ融資は金利が高い傾向にあります。そのため、金利と借入期間が分かっているのであれば、利息がどれくらいになるか、利息を含めて問題なく返済できるかを融資を受ける前に確認しておきましょう。

つなぎ融資の利息は、住宅が完成して引き渡されるまでの期間で発生します。そのため、修正箇所が多くあるなど、工事が長引くと利息が増えてしまう恐れがあります。また、つなぎ融資の借入期間を超えてしまう可能性もあるため、工期については十分な注意を払いましょう。

なおつなぎ融資の利用にあたっては、諸経費が発生するケースがあります。発生する可能性がある経費は以下の通りです。

  • 印紙代
  • 事務手数料
  • 団体信用生命保険料
  • 住宅融資保険料

注文住宅でよくあるトラブルと注意点

注文住宅を建築することは、理想の暮らしの実現につながります。しかし、どのようなケースでも問題なく注文住宅が建てられるわけではありません。ここでは注文住宅でよくあるトラブルと注意点をいくつか紹介します。

追加工事や変更によって費用が変わることがある

注文住宅を建てる際には契約や着工後、それなりの期間をかけて工事進めていきます。施工の途中に追加工事や変更しなければならないことが発生する可能性もゼロではなありません。

それまで紙面上で確認していた住宅のイメージが、完成に向かっていくにつれて想定とずれてきてしまう可能性があります。どうしても修正したい場合は完成してからの手直しは難しいため、施行中に追加や変更を依頼しなければなりません。

そして工程が増えたり変化したりすれば、その分追加費用がかかります。着工後に追加工事や変更がないように、事前のすり合わせで希望や条件などを細かく決めてイメージを具体化しておくことが大切です。

工事が遅延することがある

工事は人が行うため、どうしても予定通りに進まない場合もあります。新しい住宅が完成するのを待っている間は、それまでの仮住まいが必要です。「期日までに完成するからと仮住まいも期間を決めて用意していたものの、工事が遅延してしまい、急いで別の仮住まいを探さなければならなくなった」と困るケースがあるかもしれません。

注文住宅のスケジュールについてはある程度余裕を持って考えておき、何かトラブルがあった際にも柔軟に対応できるようにしましょう。

本契約後にキャンセルすると解約金や違約金がかかる

注文住宅を建てるにあたって、施工業者と進めていくうちに途中で「キャンセルしたい」と感じることもあるかもしれません。契約前であれば解約金や違約金は発生しませんが契約後にキャンセルしようとすると、解約金や違約金がかかるため注意しましょう。

施工会社は、契約後に住宅を建てるために図面を作成したり工事を申請したりといった作業に移ります。契約直後であれば、こういった作業にかかった人件費や手数料が解約金や違約金として請求される可能性が高いです。

施工業者が下請け先と契約を結んだり、部材を注文したりした後にキャンセルしようとすると、そこにかかった費用が損害金として請求されることが考えられます。建築途中にキャンセルするのであれば、そこまでにかかった費用に加えて、途中まで建築した住宅の解体や処理にかかる費用まで請求される可能性があることを認識しておきましょう。そのため契約前に依頼する施工業者をしっかりと見極めることが大切です。

【まとめ】

大まかな流れを把握してスムーズに注文住宅を建てよう

注文住宅を建てる際の流れは、予算の検討から引き渡しまでいくつかのステップに分けられます。本記事で紹介した大まかな流れを把握しておくことで、いざというとき慌てることもありません。

また注文住宅をこれから検討しようとしている方は、まずは理想の住宅のイメージを考えてみてください。その上で具体的な予算検討や施工会社選びをする際には、注文住宅相談サイト「タウンライフ家づくり」を利用するのがおすすめです。

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