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マイホームを持つべきか・持たないべきか?賃貸と比較した際のメリットとデメリットについて解説

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マイホームを持つべきか・持たないべきか?賃貸と比較した際のメリットとデメリットについて解説

「マイホームを持つべきか、それとも賃貸住宅に住み続けるべきか。どちらのほうがよいのだろう」と、誰もが一度は考えたことがあるのではないでしょうか。そこで本記事ではマイホームを購入した場合と賃貸住宅に住み続ける場合を比較して、どのようなメリット・デメリットがあるのかなどについて解説していきます。

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目次

マイホームを持つ理由とは?

マイホームを持つべきかどうか判断する上で参考にしたいのが、実際にマイホームを購入した人の声です。どのような人が何を理由にマイホームを購入して、購入後はどのように考えているのでしょうか。ここからはマイホームを持とうと考える主な理由について解説していきます。

世帯人数が増えたから

結婚したり子供ができたりして世帯人数が増えるタイミングで、マイホームを持つ人もいます。特に独身時代には賃貸で独り暮らしをしていた人が、結婚して子供が生まれたことをきっかけに、広い家に引越しをするケースも多いです。

国土交通省の調査によると、賃貸物件に住んでいる人の45.4%が単身世帯です。一方で注文住宅では家族構成が3人の場合が多く、全体の29.5%を占めています。(※)このことからも結婚前や結婚直後は賃貸物件に住み、子供が生まれたタイミングで注文住宅に住み替えて3人世帯になるケースが多いと考えられます。

※出典:国土交通省 令和3年度住宅市場動向調査報告書

子供が成長して手狭になったから

子供の成長に伴って、賃貸からマイホームへの住み替えを検討するケースも多いです。その場合は以前の住居よりも広い家を選ぶ傾向が高く、国土交通省の調査によると、注文住宅を購入した人は住み替え前の住居と比較して、新居の延床面積が24.5㎡も広くなっています。また18歳未満の子供がいる世帯では、賃貸が19.3%であるのに対して、注文住宅の持ち家の比率は60.1%もあります。(※)

このことから子供が生まれた、もしくは子供の成長に伴って、広い持ち家に引越しをする人が多いようです。子供が大きくなってきて家が手狭になってきた時期が、マイホーム購入を決断する一つのタイミングであると言えるでしょう。

※出典:国土交通省 令和3年度住宅市場動向調査報告書

マイホームと賃貸はどっちが得なの?

マイホームと賃貸はどっちが得なの?

マイホームと賃貸のうち、住宅にかかる費用を抑えられるのはどちらでしょうか。マイホームと賃貸で、一般的な住宅ローンの返済期間である35年間の総支出をシミュレーションしてみました。あくまでも一例として、参考にしてみてください。

マイホームに60年間住む場合の総支出をシミュレーション

マイホームの場合、住宅や土地を購入する際の初期費用と維持管理費用が掛かります。国土交通省の調査によると、土地代込みの注文住宅の購入費用は全国平均で5,112 万円です。平均的な割合の頭金を用意し、フラット35を利用して35年間で住宅ローンを返済する場合の支出は以下の通りです。(※1)

【シミュレーション条件】

  • 頭金は住宅建築資金の平均自己資金比率である28.1%を用意(※1)
  • フラット35を利用し、金利1.830%で返済(※2)
  • リフォームは平均的な内容を実施(※1)

【住宅建築費用】

  • 頭金:1,436万円
  • 住宅ローン:4,980万円

【維持管理費用】

  • リフォーム費用:200 万円
  • 固定資産税:1,080万円(18万円/年)

これらの価格を踏まえると、マイホームを購入した場合の35年間の総支出は約7,696万円です。(※内容は一例です。)

※1出典:国土交通省 令和3年度住宅市場動向調査報告書

※2出典:長期固定住宅ローン【フラット35】 最新の金利情報

賃貸物件に60年間住む場合の総支出をシミュレーション

もしも60年間同じ賃貸物件に住み続けた場合、住宅に掛かる費用は基本的には家賃と更新料のみです。注文住宅購入者の住み替え前の平均延床面積である96.2㎡(約53畳)をもとに、総支出をシミュレーションしました。(※1)

【シミュレーション条件】

  • 家賃16万円、延床面積96.2㎡(約53畳)の賃貸物件と仮定
    ○ 総務省の1畳あたりの平均賃料のデータを参照(※2)
  • 更新は2年に1度、更新料は家賃の1カ月分

【賃貸物件の支出】

  • 家賃:1億1,520万円
  • 更新料:464万円(29回分)

以上を元に計算すると、60年間での総支出は約1億2,000万円です。マイホームよりも4,300万円ほど高くなり、さらに住み続ける場合は家賃を支払う必要があります。(※内容は一例です。)

※1出典:国土交通省 令和3年度住宅市場動向調査報告書

※2出典:総務省 平成 30 年住宅・土地統計調査

マイホームのメリット・デメリット

マイホームの購入には、さまざまなメリットやデメリットがあります。ここからは、マイホーム購入における代表的なメリットとデメリットを紹介しますので、ご自身の家族構成やライフスタイルに合わせて参考にしてみてください。

マイホームのメリット

マイホームのメリット

マイホーム購入によるメリットには、主に以下の点が挙げられます。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

  • 自分や家族のこだわりや希望を追求できる
  • 住宅ローン控除が受けられる
  • 老後の住居費の負担が少なくなる
  • 資産運用できる
  • 社会的信用を得られる

自分や家族のこだわりや希望を追求できる

注文住宅でマイホームを建てる場合、自分や家族のライフスタイルや理想に合った間取りにできる他、内装や外観のデザインも自分の好みに仕上げることが可能です。また断熱性や気密性に優れた住宅にすることで、光熱費を大幅に節約できます。

他にも遮音性の高い素材や、環境に優しい素材を用いた家づくりができるなど、品質に優れて理想に沿った家に住めることが大きなメリットです。また賃貸物件とは違い原状回復の必要がないため、壁に付けられる家具なども自由に設置でき、生活や家族構成の変化に応じて家をカスタマイズできるという点もポイントでしょう。

住宅ローン控除が受けられる

マイホームでは、住宅ローン控除やマイホームの購入を支援する各種補助金などを利用できる点も賃貸にはないメリットです。

例えば、新築住宅の場合に住宅ローンを組んでから13年間にわたり、各年末の住宅ローン残高の0.7%を所得税などから控除する、住宅ローン減税を受けられます。(※)また長期優良住宅やZEHとして認められた住宅であれば、さらにお得に住宅ローンの控除を受けることが可能です。

※出典:国土交通省 住宅:住宅ローン減税

老後の住居費の負担が少なくなる

一般的な住宅ローンの返済期間は35年であることが多いです。ローンを完済すれば、当然ながら土地も建物も自分の所有物となるため、家賃もローンの返済も必要なくなります。建物を維持・管理するための費用や固定資産税の支払いのみで、住み慣れた家に住み続けられる点は、賃貸にはないマイホームならではのメリットです。

また高齢者の方の場合、賃貸物件への入居を断られるケースもあります。収入の目減りが予想される老後に備える上でも、マイホームの購入は非常に大きな利点があると言えるでしょう。

資産運用できる

マイホームを試算運用できる点も、メリットの一つです。取得した土地や建物は、自分の資産として家族や子供に残せます。もちろん必要なくなれば売却を自由にでき、土地の評価によっては売却益を得られることも。特に現在はマイホームを売却する際に、3,000万円までの特別控除制度が設けられているため、買い替えや住み替えがしやすいでしょう。(※)

※出典:国税庁 No.3302 マイホームを売ったときの特例

社会的信用を得られる

住宅ローンを利用する際は、返済能力があるかを審査されます。銀行などの金融機関が行う住宅ローンの審査の評価項目は、年収や勤続年数、過去のローン利用実績、年齢、家族構成などさまざまです。評価基準も厳しいため、住宅ローンの審査を通過したことが、本人に高い返済能力があることの証明になります。マイホームを持っていることで自動車ローンや学資ローンの審査も通りやすかったり、クレジットカードも作りやすくなったりなどのメリットがあります。

マイホームのデメリット

マイホームのデメリット

マイホーム購入のデメリットについても見ていきましょう。マイホームの主なデメリットとして以下の点が挙げられます。将来設計も踏まえた上で、マイホームの購入を検討してみてください。

  • まとまった費用が必要
  • 税金・修繕費などのコストが必要
  • 引越しがしづらい
  • 間取りや設備に不満があっても簡単に変更できない

まとまった費用が必要

注文住宅の住宅建築資金の全国平均は、本体価格のみの場合で3,459万円、土地代を含むと5,112万円です。(※)住宅ローンを利用できるとはいえ、マイホームの購入には、まとまった費用が必要になる点はデメリットでしょう。購入にあたってはある程度の頭金などの現金を用意しておくのが好ましいです。

※出典:国土交通省 令和3年度住宅市場動向調査報告書

工事費用(土地を所持していない場合は土地代も含む)を全額借り入れるフルローンもありますが、金利が高くなり総支払総額が高額になってしまいます。また頭金の他にも、購入費用の1割程度を占める諸経費は自己資金で支払う必要があるため、まとまった現金を用意しておく必要があります。購入における初期費用が高い点が、マイホームのデメリットの一つです。

税金・修繕費などのコストが必要

マイホームの購入にあたっては、団体信用生命保険への加入や地震保険の契約が必要です。また固定資産税、都市計画税などが年間で加算される他、建物を維持管理するための修繕費用なども全て自己負担となります。

マイホームを購入する際は、購入後に必要な費用についても計算しておきましょう。

引越しがしづらい

将来的な売却も可能なマイホームですが、すぐに売却できるかどうかは分かりません。マイホームの立地や条件によっては売却までに時間がかかる可能性もあります。売却できない場合は他に立地条件や家の広さに不満があっても、しばらくは我慢して住み続けなければなりません。すぐに転居ができる賃貸とは違って、マイホームを持つと転勤や転職などの際の住み替えが難しい点を認識しておきましょう。

間取りや設備に不満があっても簡単に変更できない

賃貸物件とは違って間取りや広さに不便さを感じるようであれば、リフォームをしたり、設備を追加したりしなければなりません。そのためリフォーム費用などを用意しておく必要があります。一戸建てリフォームのボリュームゾーンは、約100万~300万円です。(※)

また水回りなど経年による劣化が早い住宅設備は、定期的な入れ替えや大規模なリフォームが必要になります。賃貸のように「設備が古くなったから新しい家に住み替える」とは簡単にいかない点がマイホームのデメリットです。

※出典:一般社団法人住宅リフォーム推進協議会 2021年度 住宅リフォームに関する 消費者(検討者・実施者)実態調査 結果報告書

賃貸のメリット・デメリット

次に、賃貸物件に住み続ける場合のメリットとデメリットについても見ていきましょう。好きな物件にいつでも住み替えができる点は賃貸物件の大きな魅力ですが、その半面でデメリットもあることをしっかりと理解しておきましょう。

賃貸のメリット

賃貸物件に住むメリットは、住み替えのしやすさにあります。ここからは以下に挙げるメリットについて詳しく見ていきましょう。

  • ライフスタイルに応じて自由に引越しできる
  • 維持費が抑えられる
  • 住宅ローンが払えなくなるリスクを避けられる

ライフスタイルに応じて自由に引越しできる

いつでも好きなタイミングで転居できることは、心のゆとりにつながります。具体的には、転職によって勤務地が遠くなった際にすぐに引越しができる他、転勤があったとしても単身赴任になるような心配もありません。会社によっては、転居や引越し、新しい物件の契約に伴う費用を負担してくれる場合もあります。また仕事以外でも、家族の人数が変わるタイミングで住み替えたり、子供が入学する学校から近い場所に転居したりと、フットワーク良く住み替えできる点が賃貸物件の大きなメリットです。

維持費が抑えられる

賃貸物件の維持管理にかかる費用は、ほぼ家賃と更新料のみです。固定資産税や修繕のための積み立てなどの必要がなく、家賃さえ払えば住み続けられます。また水回りや給排水などの設備に不具合がある場合、基本的には管理会社やオーナーの費用負担で修繕するケースが多いため、突発で費用が必要になることは少ないでしょう。

住宅ローンが払えなくなるリスクを避けられる

転職や出産などの理由で収入が減っても、住宅ローンの支払いに追われるような心配がありません。その時々の収入に見合った家賃の物件へ気軽に引越しができるので、たとえ収入が減ったとしても大きなリスクにはなりにくいでしょう。

賃貸のデメリット

自分の所有物ではない賃貸物件の場合、理想通りの家に住めるとは限りません。家賃や間取り、立地などの希望条件の中から、ある程度の妥協をした上で住む場所を探す必要があります。ここからは以下のデメリットについて、詳しく見ていきましょう。

  • 家賃が継続してかかる
  • 自由にリフォームできない
  • 老後は審査が通りにくい

家賃が継続してかかる

賃貸住宅に住み続ける限り、毎月の家賃が発生する点がデメリットです。マイホームであれば、住宅ローンを完済した後は土地・物件の所有権が自分に移るため、同じ家に住み続けることが可能です。賃貸物件の場合、住み続けるには、家賃の継続的な支払いと更新手続きが必要になります。

自由にリフォームできない

賃貸物件の場合、退去する際に原状回復工事が必要であり、敷金から費用が捻出されます。そのため自由にリフォームはできず、多少の不便を感じながら住み続けなければなりません。自分の思いどおりの家に住めない点は賃貸物件のデメリットと言えます。

老後は審査が通りにくい

定年退職の後は、新たに賃貸契約を結ぶのが難しい傾向があります。賃貸物件を借りる際にも審査があり、収入や年齢がネックとなって、契約を敬遠されることがあるためです。こうしたリスクがある点も、賃貸物件のデメリットでしょう。

マイホームに向いている人・賃貸に向いている人

マイホームと賃貸物件にはそれぞれにメリット・デメリットがありますが、どのような人であればマイホーム購入が向いていて、どのような人が賃貸物件に適しているのでしょうか。マイホームに向いている人・賃貸に向いている人それぞれの特徴を見ていきましょう。

マイホームに向いている人

マイホームに向いているのは、ライフスタイルに合った住環境を好む方やこだわりがあり理想通りの家づくりを目指している方です。住宅にこだわりがあったり、趣味を充実させたりしたい方は、自分のイメージを形にできるマイホームが非常に向いています。また転勤の可能性が低い方や資産形成をしたい方にも、マイホームは向いています。

賃貸に向いている人

転居が伴う転勤の可能性がある方や遠方への転職を考えている方は、賃貸物件が適しています。年齢が若くこれから世帯人数が変わる可能性がある方や独身の方も、賃貸物件がおすすめです。また住環境の維持にお金や手間をかけたくないタイプの方も、賃貸物件に住む方がストレスなく快適な暮らしを送れるでしょう。

満足度の高いマイホームを購入するには?

マイホームは人生の中でも非常に大きな買い物です。そのためマイホームを購入してから後悔することは避けたいもの。満足のいくマイホームを購入するためには、事前にいくつかのポイントを押さえておくことが重要です。

ここからは、マイホーム購入を決断するまでの準備や住まいに対する考え方など、マイホームの購入前に押さえておくべきポイントについて解説します。

ライフプランを入念に考える

マイホームの購入では、先を見越した長期的なプランニングが大切です。転勤や転職の可能性はもちろんですが、家族構成の変化やライフスタイルの移り変わりも考慮しておけば、満足できる家づくりが可能になります。

また将来を考えた計画を立てると同時に、お得にマイホームを購入するための補助金や支援制度などの情報もしっかりと押さえておきましょう。住宅ローン減税や、長期優良住宅に適用される支援制度を受けるには、建物の性能やローンの借入期間など細かい条件がそれぞれ設定されているため、事前にしっかりと把握しておきましょう。

資産価値を維持できる構造を選ぶ

マイホームは購入して住むだけでなく、将来の売却の可能性や資産形成を意識するのもポイントです。人気の間取りを取り入れたり、収納にこだわった住宅にしてみたりと、物件としての価値が高まるような工夫を加えることで、将来売却する際に評価額が高くなる可能性があります。また、ZEHや長期優良住宅などの評価基準を満たす設計や性能にしておくのも有効な手段です。

専門家に相談する

満足できる家づくりをするために、専門家に相談することも重要です。特に初めてのマイホーム購入であれば、資金調達や住宅ローンの返済計画などの費用面や、家族のライフスタイルに合った間取りプランなどを、住宅のプロであるハウスメーカーや工務店の担当者に相談するのがおすすめです。お得にマイホームを購入するための工夫や快適な家づくりをするポイントなど、さまざまなアドバイスを提案してくれるでしょう。

自分に合うマイホームを手にして充実したライフスタイルを

本記事ではマイホームを持つべきか、それとも賃貸物件に住み続けるべきか、悩んでいる方のために、それぞれのメリットやデメリット、満足できるマイホームを購入するために押さえておきたいポイントなどについて紹介してきました。自分や家族の希望や条件、将来のライフプランなどを踏まえて、マイホームを購入するか賃貸物件に住むかをしっかり検討してください。

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