- 低リスク
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人のお金で建築可能!?知られざる自己資金0活用術【リースバック】とは…!
突然ですが、人のお金で食べる焼肉っておいしくないですか?
「その代わりに自分の分のお肉も全部焼いて~」って言われても全然許せちゃいます。
ラッキーが勝ちますからね。
なんでこんな話を突然したかというと、実は土地活用にも同じような作戦があるんです。
なんと「人のお金で建物を建てちゃおう」というものです!
別にドロボーとか詐欺とかするわけじゃないですからね。
【建設協力金方式(リースバック方式)】というちゃんとした契約方法です。
「【リース】って入ってるなら結局借金なんじゃないか!?」
とか
「そんなこっちにメリットしかないような話ある!?」
という声が聞こえてきそうです…。
ご安心ください!ちゃんと隠さずにすべてお伝えいたします!
今回は、この【建設協力金方式(リースバック方式)】という方法についてわかりやすく解説していきます。
目次
1. リースバックとは
そもそもリースバックってなに?という話ですよね。
まず、建築業界にはこのリースバックと呼ばれる方法が、なんと同じ名前なのに2種類あります。
【住宅のリースバック】と【土地の建設協力金方式(リースバック方式)】です。
ややこしいですよね、どうして同じ名前にするんですかね。
というわけで!わかりやすくするために片方の存在をいったん消し飛ばします!!
1 - 1 【住宅のリースバック】
これ、土地活用じゃないです。
しかも冒頭で言った「人のお金で建てちゃおう」作戦と何も関係ないです。
趣旨とかけ離れてしまいますので、こっちはいったん頭の中から消してしまいましょう。
1 - 2 【土地の建設協力金方式(リースバック方式)】
今回お話する土地活用の方法です!
こんな正式名称で書かれたら漢字だらけで読みにくいですよね。
これからこの記事で【リースバック】と出てきたらこちらの方法だと思ってください。
手順を文章だけで説明すると結構ややこしいので、絵も使って説明してみます。
① 建物を借りたい業者(コンビニエンスストアなど)が、地主にお金を貸す
② そのお金を元に地主が、業者の希望に沿った建物を建てる
③ 建ったものを業者が借りて運営して、月額賃料から貸したお金の返済額を引いた残りを地主に渡す
なるべく難しくない言葉を使って説明してみたのですが、イメージつくでしょうか?
貸したり返したりするお金の名前が【建設協力金】とか【保証金】とかコロコロ変わっているかと思いますが、
要は同じお金なので深く考えなくて大丈夫です!
この方法の契約は、主に事業用建物で使われます。
通行量の多いおおきめな道路沿いにあるコンビニやファミレス、スーパーなどですね。
契約期間は、一般的には5~20年になります。
一応下の方に専門用語を使った詳しい説明も書いておきますが、わかりにくかったら読み飛ばしてもらって構いません。
※かたくるしい説明
建物を使用する業者(テナント)が土地所有者(オーナー)に【建設協力金】として費用を全額貸し出す
↓
土地所有者(オーナー)が【建設協力金】を使って建物を建設する
↓
(建物の完成後、【建設協力金】は賃貸借契約の【保証金】に名目が変わる)
土地所有者(オーナー)が業者(テナント)に竣工した建物を貸し出す
業者(テナント)は、月額賃料から【保証金】の毎月返済額を差し引いた残りのお金を、土地所有者(オーナー)に渡す
2. リースバックと似ている事業との比較
どんな契約なのか理解するために一番いい方法は比較することですよね。
よく似ていると言われているのは、事業用定期借地権を使った借地事業です。
同じく土地を手放さずに初期費用0で行える活用方法だからですね。
事業用定期借地との比較表を作ってみました。
一応、一般的な賃貸経営パターンも載せてあります。
ざっくりと見ていただければなんとなく雰囲気は伝わるかとおもいます。
表の中の高低表記は、あくまでこの3つを比べて見てみた場合というだけですのでご留意ください。
リースバック | 事業用定期借地 | アパート・マンションなどの経営 | |
---|---|---|---|
土地の所有権 | 地主のもの | 地主のもの | 地主のもの |
建物の所有権 | 地主のもの | テナントのもの | 地主のもの |
初期費用 | 無(低) | 無 | 高 |
維持費用 | 中 | 無 | 高 |
収益性 | 中 | 低 | 高 |
相続税対策 | 高 | 高(中) | 高 |
空室リスク | 低 | 低 | 中 |
契約期間 | 制限なし 一般的には5~20年 |
10年以上50年未満 | 制限なし |
契約期間終了時 | 建物ありでの返却 | 更地での返却 | 建物あり |
似ているといわれている事業用定期借地との一番の違いは、
建設する建物の所有権が【地主】になるかどうかでしょう。
この「建物を自分のものにできる」というのは、メリット・デメリットどちらの観点もあり比較が難しいです。
資産的に見ると自分の持ち物が増えるのでプラスなのですが、
自分の持ち物であるが故にメンテナンス等も自分で行わないといけなくなるんですね…。
一長一短ありますので、ここだけで判断せず、総合的に見ることが大切です!
こちらの記事では事業用定期借地権のことを書いています。
もしリースバックよりもこちらの事業に興味が出てきましたら、読んでみていただけるとうれしいです。
それでは、メリット・デメリットに分けて、リースバックについてみていきましょう!
3. リースバックのメリット
初期費用 | 無(低) |
収益 | 中 |
相続税対策 | 高 |
空室リスク | 低 |
わかりやすくメリットといえるこの4つを重点的にお伝えさせていただきます!
3 - 1 初期費用【ゼロ】!?
はい!ここですよね!!
一番気になるとポイントだと思います!
まず、建築費を用意するのは自分ではなくテナントさん側なんです。
つまり融資がおりないとか、元手が必要とかもないわけです!
勝手に向こうのお財布から出してもらうだけなんです!
どの世界にもよくある【キャッシュバックで実質0円!】みたいなキャンペーンと同じようなものですが、こっちはむしろ浮いた賃料分プラスになります。
よく考えたらとんでもないことですね。
それでいて最終的に建物も自分のものにできちゃうんだから驚きです。
となれば次は、
「いやでも、結局はお金貸してもらうだけでしょ?」
「銀行でローン組むのと何が違うの?」
そう疑問に思いますよね。
このお金はテナントさんから直接借りることになります。
なので、金利がありません!あっても、非常に低金利です!
これがとてつもなく大きいメリットになります!
自分で頭金を用意する必要も、そのための準備期間も不要です。
莫大な建築費に比例する、とんでもない額の利子も払わなくていいんです。
3 - 2 お金の回収
「金利なしとはいえ返済はしなくちゃならないし、収支トントンくらいにしかならないんじゃ…。」
と心配になる気持ちもわかります。
ご安心ください!十分高い収益性を備えております!
と言うのも、土地ではなく建物を貸しているので、
収入面はちゃんと【賃貸経営事業】をしているんですね。
加えて、普通のアパート・マンションなどを建てるよりも、
テナント用の事業系建物の方が建築費自体抑えられる
= 借金の総額が少ない!!です!!!
定期借地事業の中でも収益性の高い事業用定期借地よりも、
さらに高い収入になるということです。
3 - 3 相続税対策
計算方式や名称を書いても頭がこんがらがってしまうだけなので簡単に書きます。
リースバック方式を使うと、自己利用するよりも土地と建物の相続税評価額が下がって税金が減ります!
自分たちの持ち物なのに受け渡しを行うだけで国に持ってかれるの、よく考えたらめちゃくちゃ腹立ちますよね。
それを抑えられちゃうわけです。
事業用定期借地の場合でも評価額が低くなるのですが、
契約期限の残りが短くなるにつれて減額割合も小さくなってしまうというデメリットがあります。
また、リースバック方式で契約をして、返済しきっていないお金がある場合に相続が発生したとします。
その分の金額を、なんと丸々相続財産から控除できちゃいます!
相続税対策としては申し分ない契約方式になっています。
3 - 4 空室にならない?
この契約方式は空室リスクがものすごく低いです!
なぜなら建築費を用意してまで入りたいと考えているテナントと契約を結ぶからです。
最初から入居者が確定しているようなものですね。
さらにテナント側としても撤退したくない理由があります。それは、
撤退 = 建築費として使った分のお金の返済が不要
となる制約があるからです!
地主的にも万が一の保証があるようなものなので安心ですね。
4. リースバックのデメリット
維持費用 | 中 |
契約終了時 | 建物ありでの返却 |
ここまでべた褒めみたいになっちゃいましたが、当然デメリットも存在します。
断言しますがメリットしかないような儲け話は99%存在しません。
アタリの宝くじを拾うくらいじゃないでしょうか?事業というよりはただの運ですね。
肩たたきをしておこづかいをもらうにしたって、デメリットとして「疲れる」し「手が痛く」なります。
お金を得るためには何かしらのリスクを負う必要があるわけですね…。
4 - 1 継続的に払わなければならない費用
建物の所有権を得る代わりに、持ち主としての定期的なメンテナンス費用が発生します。
内装関係などは中に入るテナント業者の負担になりますが、外壁など本体に関わる負担は負わないといけません。
また、建物にかかってくる固定資産税も、土地を貸すだけの借地事業と違い負担しなければいけなくなります。
借地事業よりも収入がよくなる代償だと思ってください…。
テナント側から賃料の減額を求められたり、そもそもの賃料設定が低すぎたりしても、事業として成り立ちません。
こういった危険性を排除するためにも、専門家と一緒に綿密な計画を練るべきだと思います。
4 - 1 契約終了後
この契約方式は、テナント側が希望する形に建物を建てます。
ということは、そのテナント以外からしたら希望の形をしていない可能性が高いというわけです。
契約が終わった後、元の建物のまま別のテナント業者を探すのは難しいということなんです…。
別の業者と同じようにリースバック方式で再契約するにしても、解体しなければならなくなる可能性も全然あります。
万が一撤退された場合も同じで、お金の返済はしなくて済むにしろ、後続の業者を見つけることがかなり大変になるかもしれません…。
5. まとめ
以上で、リースバック方式についての解説は終了です。
超低リスク副収入としての側面が強かった定期借地事業に比べ、
リターンを大きくした代わりに少しリスクも増えるプラン
という説明がしっくりくるかもしれません。
手出し0でできて、かつ、大きめな不労所得の選択肢としてぜひご一考してみてください。
最近この方式での契約、増えてきてるんです。
一点ご注意してほしいのが、定借事業よりも維持コストが高いため収支計算をより詳しく行わなければならないという点です。
ご自身だけでテナント業者を見つけて家賃設定も行い…とやっていくと、
いつの間にか少ない収益しか生まない契約になってしまっている危険性もあります。
考えたくはないですが、そこにつけこまれて低い家賃で提案してくるテナント業者がいる可能性も0ではないです。
そんなことで後悔したくないですよね…。
そんなときはタウンライフを使ってみるのはいかがでしょうか!
専門家が間に入ってくれることで、収益の計算もミスしないですし、家賃設定が市場にマッチしているかなどもしっかり教えてくれます!
建築の専門家たちにもそれぞれ得意としているテナントの業種があったりしますので、色々と見比べてみるのも大切です!
一番お得なところを見つけちゃいましょう。
無料で、何種類もの会社に、まとめて一括でお問い合わせできますので非常に効率的です。ぜひご活用くださいませ。
この記事を書いた人
笠井聖太
ファイナンシャルプランナー2級 東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、某大手ハウスメーカーに入社。土地活用専門のチームにて都心部での事業提案営業に携わったのち、同社の積算業務に従事。その後タウンライフに入社し、今までの経験を活かして、土地活用を行う上で必要不可欠な情報を発信する広報業務に注力中。あなたにおすすめの記事
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