マンション・フローリングリフォーム心得を解説
- 投稿日:2024.06.05
- 更新日:2024.10.29
マンション・フローリング
リフォーム心得を解説
▶畳の上にフローリングを敷くだけで大丈夫?カビ・ダニ対策とメリット・デメリット
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マンションのリフォームやリノベーション・・・最近よく聞くけれどなんだか難しそうと思っていませんか?
先日久しぶりに訪ねた学生時代の友人のマンション・・・
「きれいなフローリングが素敵だったな!我が家もそろそろ張り替えたい」
そう思っても、いざとなると何から手をつけたら良いのやらわからなくなってしまいますよね?
集合住宅のマンションは、戸建てとは異なるルールや確認するべき事がたくさん・・・
なんだか複雑でハードルが高そうです。
でもご安心ください。
ここではマンションにおけるフローリング張り替えについて以下の心得ておくべきポイントをわかりやすく紹介しています。
マンションのフローリング張り替えにおいて
- 選ぶべきフローリングの種類がわかる。
- 必要な「音・耐久性」への知識が深まる。
- 確認するべきマンション規約についての知識が得られる。
- 必要なマンション構造についての知識が深まる。
- 目的に合わせたフローリングの選択方法がわかる。
- 見積もりの重要性が理解できる。
- 必要な費用概算がわかる。
- どんな業者を選ぶべきか理解できる。
- 近隣住人との関係性の構築の重要性が理解できる。
この記事を読み終わる頃には
あなただけの理想のマンション・フローリングライフへの夢が現実に向かって走り出しているはずです。
マンションだからと危ぶむなかれ!ひとつひとつのポイントを確実に押さえていけば大丈夫です。
それでは見ていきましょう。
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目次
マンションのフローリングリフォームに求められる【音・耐久性】への心得
マンションのフローリングリフォームの際、特に強く求められる心得が、【音と耐久性への配慮】です。
マンションは集合住宅ならではの特性上、同じ建物に暮らしているのは、自分の家族だけではないからです。
住人同士の音にまつわるクレームやトラブルは、思った以上に深刻な問題に発展してしまう場合もあるので絶対に避けたいところですよね。
近年はマンションの管理規約も厳しくなってきている傾向です。
フローリングリフォームに際しては、遮音等級基準のクリアという課題が明確に求められます。
リフォーム工事の前にしっかりと確認しておくべき心得を見ていきましょう。
ごあいさつは忘れずに・・・
リフォーム施工前【絶対に欠かせない】近隣世帯への配慮
リフォーム施工前に絶対に欠かせないのが【近隣世帯へのごあいさつ】です。
どんなに美しいフローリングに張り替えたとしても近隣世帯とトラブルを抱えてしまったら・・・
快適に暮らせるマンションとは言えないですよね?
無用なトラブルを招かないために必要な施工前のごあいさつのポイントをピックアップしてみました。
- あいさつは業者にまかせず自分でいきましょう。
- あいさつは1週間前までに済ませましょう。
- 施工期間・期日・内容・連絡先は確実に伝えましょう。
- あいさつの範囲は「上3軒」「下3軒」「両隣」です。
- 手土産は用意した方が良いでしょう。
- 共有施設使用についても配慮しましょう。
自分であいさつしない事がトラブルの原因になる・・・実は、筆者も経験があります。
業者さんが気を使って「忙しいでしょうから、近隣のごあいさつは我々がやります!」と言ってくれたのでお任せしたのですが、行き違いで一軒だけお話が通っておらず「突然工事を始めて何事だ!」と怒鳴りこまれた事がありました。
丁寧にお詫びして事なきを得ましたが、業者さんに任せっきり感が出てしまうのは、体裁も良くありませんよね。
近隣の方は頻繁に顔を合わせる間柄です。
自らあいさつに回り、お互いに気持ちの良い関係性を築いておきましょう。
手土産は、デリケートな話を円滑にお伝えするツールになります。
最近のマンション事情を考えると近隣住民とはいえ、必ず顔を合わせる方ばかりではありません。
気心の知れないお相手に手ぶらでリフォームの話だけをするのは、正直シンドイですよね。
「施工で御迷惑をかける立場になる」という状況を少しでも和らげるため、手土産を上手く活用して相手の気持ちを思いやり、心を込めたあいさつ回りをしましょう。
手土産は「タオルセット」「洗剤」「ラップ」など、1,000円程度で手配できる日用品がおすすめです。
あいさつに回る時間帯は、せわしない平日は避けて、土日の午前中などに回るのがよいでしょう。
ここでのポイントは、業者さんよりも先に挨拶に回る事です。
自ら先手を打って関係性をしっかり作った上で「何かありましたら、後から回る業者に言ってください」とバックアップの体制をお伝えできるように、事前に業者さんとも連携確認をしておきましょう。
どうしても都合が合わずお会い出来ない場合には、お知らせのお手紙を投函してバックアップ対策を忘れずにおこないましょう。
また、関連資材をエレベーター前など共有スペースに置かなければいけない場合、隣接するお部屋の方へのお声がけも大切です。
「スマートなごあいさつ」は、美しいお部屋作りの第一歩です。
多くの住人が共に暮らすマンションでは、「近隣へのごあいさつ」絶対に欠かしてはいけませんね。
【遮音等級と管理規約】の確認
遮音等級について
マンション管理規約に細かく記載されている事の多い【遮音等級】という言葉をご存知ですか?
遮音等級とは、「上階で発生した音が階下の部屋にどの程度伝わるのか」を示す数値で「L値」「L等級」とも呼ばれています。
数字が小さくなる程、遮音性能は上がっていきます。
現在、多くのメーカー・施工業者で選択される「防音床材」と呼べるものが「LL-55」以下、中でも推奨は「LL-45」以下と言われています。
体感としては「人の足音が気にならないレベル」と考えられるでしょう。
実際のフローリング選定の際に注意するべきポイントとして「L値は条件によって変わる」という点があります。
L値は、後述するコンクリートスラブ(下地のコンクリート)の厚さを150mmとして推定されますが、
L値:「LL50」と記載されたフローリング材でも、スラブ厚120mmの建物に使用された場合、「LL55」相当になるといったことがあります。
L値はあくまで推定値であり、保証地ではないと考えておくとわかりやすいでしょう。
それぞれの建物の構造、条件などによって実際の遮音性は変化します。
フローリング選定の際は、マンションの構造・設計図と照らし合わせ、業者・管理組合としっかり確認をとり進めることが大切です。
マンション管理規約について
マンションの管理規約に密接に関連する「建物の区分所有者に関する法律」いわゆる区分所有法と呼ばれている法律があります。
建物の区分所有者(マンション各戸の所有者のこと)および居住者の権利、財産を守ることを目的に制定された法律で、これに基づき国道交通省が作成したものが、「マンション標準管理規約」です。
マンションの管理規約の指針となるもので、以下の3タイプが存在します。
- 単棟型・・・一つの敷地内に一棟の建物
- 団地型・・・一つの敷地内に複数の建物
- 複合用途型・・・店舗・事業スペースの併用がある建物
管理規約は、それぞれのマンション管理組合で作成されるのが一般的です。
区分所有法が法律で、管理規約はマンションの公式ルールブックというニュアンスで考えるとわかりやすいですね。
リフォームを計画する際は、マンション管理規約を十分に確認しましょう。
管理組合の事前承認を得ないことには、施工工事は進められません。
多くの場合、リフォーム業者が各種書面作成もサポートしてくれます。
ルールに則った、スマートな張り替え工事手配を進めていきましょう。
【構造・工法別】マンションのフローリングリフォーム心得
マンションの構造は、「コンクリート製の大きな箱」がたくさん積み重ねられた状態、と考えるとわかりやすいでしょうか。
箱の底面を「床スラブ」と呼びます。床スラブの構造、箱の積み重ね方でマンションは2つのパターンに分けられ、それぞれに適したタイプのフローリング材を選ぶ必要があるのです。
【直床(じかゆか)工法】の場合
床スラブに直接床材を張るパターンが【直床(じかゆか)工法】です。
使用するフローリング材には、直床工法専用材として裏面に遮音材が付いているタイプを選ぶ必要があります。
直床工法という名の通り、床材と床スラブの間には、遮音/緩衝材が入らないからです。
候補のフローリング材には遮音等級の記載がありますので、「LL-45」「LL-40」といった規約の条件を満たす床材を選択しましょう。
遮音材の特性上、踏み心地がややフワっとしているのが直床工法専用材の特徴となります。
直床工法は、上から仕上げ材を張るいわゆる「重ね張り」は出来ません。
直床工法のマンションでフローリングを張り替える場合は、他の工法に切り替えるというのはあまり現実的ではなく、多くの場合、直床工法にて施工する必要があります。
直床工法には天井高を確保しやすいというメリットがあります。
どうしても天井高が低くなりがちなマンションにおいて、床仕上げ高を低く保てる直床工法は、解放感のあるお部屋を作りやすいのです。
注意点・・・マンションによっては水回りの必要な箇所のみ床スラブを下げ、外観上床に段差が出ないように施工されている場合があります。水回りの位置を変えるリフォームが伴う際は、施工後の段差や水回りの位置に制約が生じる可能性がありますので、事前に設計図面でしっかり確認を取るようにしましょう。
【二重床工法】の場合
床スラブの上に束(つか)と防振ゴム、パーティクルボードなどで下地を組み、床下の空間を設けその上にフローリング材を張るパターンが【二重床工法】です。
多くの場合、床に段差のないバリアフリー仕様になる工法です。
別名「浮き床」とも言われており、床下の空間が約12~15cm程出来る構造の為、二重床ならではの以下のメリットがあります。
- 床下に遮音性能のある緩衝材を入れる為、床材自体に遮音性能が無いものを選択できる
- 配管、各種設備等のメンテナンスがしやすい
- 水回りの配管取り回しの自由度が高い
- ローコストな「重ね張り工法」が選択できる
マンションにおける【種類別フローリングセレクト】の心得
【複合フローリング】と【無垢フローリング】の違い
「複合フローリング」か「無垢フローリング」か・・・
とにかく機能性なのか、外観の意匠性を優先出来るのか・・・悩ましい問題です。
それぞれの特徴をピックアップしてみました。
複合フローリング
現在のフローリング材の主流です。
機能性・耐久性が高く、防音の観点からマンションには特に向いている素材です。
意匠性においては、無垢フローリングに及ばないものの商品の選択肢が幅広く用意されています。
予算に合わせて機能性、意匠性がそれぞれ満足できる素材を探してみましょう。
無垢フローリング
天然素材ならではの質感、圧倒的な意匠性は、とても魅力的です。
防音性能は皆無ですからマンションでの使用には、かなりの条件クリアが求められます。
例えば、二重床工法のマンションで、遮音緩衝材のみで十分に遮音等級をクリア出来る場合のみに
はじめて選択肢に入ってきます。その場合もマンション管理規約には抵触しないのか、必ず確認をしましょう。
マンションには機能性が優先?【複合フローリング】のすすめ
マンションの床材に求められる2大要素は「遮音性」と「耐久性」です。
外観の美しさ「意匠性」も大切な要素ではありますが、それ以上に「遮音性の高いフローリング」で、他の住民への配慮を欠かさない選択を心掛けましょう。
戸建てと比較しても施工自体へのハードルが高いため、そう頻繁に張り替え工事は行えません。
ロングスパンで対応年数が計算できる、「耐久性の高いフローリング」を探す必要もありますね。
こうして「マンションの構造」「管理規約」「細かな諸条件」を総合的に検証すると、やはり圧倒的に複合フローリングの選択がおすすめとなります。
床の張り替えは、お部屋のイメージを決定する重要な工事です。
集合住宅に求められる機能性をしっかりおさえつつ、意匠性・利便性も満足出来るフローリング材で美しく快適な空間に仕立てたいですよね。
お部屋の印象を決める【フローリングの色】
フローリングの色は「お部屋のテーマ」ですね。
マンションの扉を開けて目に飛び込んでくる床の色の印象は、気持ちを高めてくれたり、落ち着かせてくれたり・・・心理的な効果も様々です。
あなたの理想のお部屋、イメージカラーは何色ですか?
フローリングの色とその効果について見ていきましょう。
ホワイト・白系のフローリング
お部屋の雰囲気を明るくしてくれるのが、白・ホワイト系のフローリングです。
彩度が低い膨張色ですから空間を広く見せてくれる効果もあります。
主張し過ぎず、どんな色とも相性が良いので、壁、ドアの色に左右されずに使え、インテリア・家具が映えるのが推しポイントです。一方でキズや汚れが目立ちやすいなどのデメリットがあります。
ベージュ・薄茶系のフローリング
明るさと温かさが欲しい時に活躍するのがベージュ系のフローリングです。
白系と同様にシチュエーションに左右されずに様々な色との組み合わせが可能です。無難過ぎて個性を感じられない・・・という場合には、全般的にベージュ一色にはせず、アクセントになる配色を加えるアレンジをするとまとまりの良いお部屋になるでしょう。
ブラウン・茶系のフローリング
ベージュ系、ダークブラウン系の中間の色合いで、インテリア・家具をシックに引き立ててくれるのが、ブラウン・茶系のフローリングです。
存在感のある空間演出が可能で、色見の濃さによって部屋全体の重厚さが変化してきます。
お部屋を広くみせる【フローリング板の幅】
フローリングの「幅の違い」を意識したことはありますか?
フローリングの床には、並行でストレートな線状の溝が入っているのに気が付くはずです。
一般的な複合フローリングの場合、全体幅30.3cmのボードの上にツキ板、シートが貼られ、均一の感覚で溝が切ってあります。板が「2枚に見える2P」「3枚に見える3P」という具合です。
同じ面積のボードでも、溝の切られる幅でお部屋の印象が大きく変わってきます。
下記にまとめてみました。
幅が広いフローリングの印象
- 高級感のある雰囲気
- 広々とゆったりした空間の広がり
- 重厚で落ち着いた印象
幅が狭いフローリングの印象
- 軽快でリズミカルな雰囲気
- 暖かい雰囲気
- 長さが強調され、狭い空間に奥行き感が出せる。
幅による見た目の違いは、ボード一枚見ただけでは、判断が難しいものです。
実際に確認するには、広範囲に施工した床を見るのが大切です。
まずはご自宅の床のチェックからスタートし、モデルハウスやリフォーム事例が撮影されたカタログ写真などを参考にしてみましょう。
無垢フローリングの幅
無垢フローリングは、文字通り「無垢の削りだし」ですから、ボードの幅がそのまま床の線の幅になります。一般的な無垢フローリングは、幅75~90mmの設定が多いです。
120㎜設定の「幅広フローリング」もありますが、無垢の削りだしという特性上、一本の丸太から削り出せる枚数には限りがあるため、高単価になる傾向です。
マンション施工には制約がともなう事が多いです。しっかり確認してから選択していきましょう。
【張り替えパターン別】マンションフローリングリフォームの費用目安と心得
パターン1.フローリングからフローリング
張り替え前の床材がフローリングだった場合、元の床材が複合フローリングか無垢フローリングかによってリフォームの費用目安も変わってきます。
無垢フローリングの方が費用は高くなる傾向があります。
処分費用だけでも下記のとおりです。
- 無垢フローリング・・・約5,000円/㎡
- 複合フローリング・・・約4,000円/㎡
施工面積が広がるほどにその差が大きくなりますね。
以下に費用目安を面積別にまとめましたのでご覧ください。
【複合フローリングの場合】
【複合フローリング】面積別比較表 | 張り替え/費用目安 | 重ね張り/費用目安 |
4.5帖 | 10万~13万円 | 9万~12万円 |
6帖 | 12万~16万円 | 11万〜14万円 |
8帖 | 14万~19万円 | 14万~17万円 |
【無垢フローリングの場合】
【無垢フローリング】面積別比較表 | 張り替え/費用目安 | 重ね張り/費用目安 |
4.5帖 | 13万~16万円 | 13万~15万円 |
6帖 | 16万~20万円 | 15万〜18万円 |
8帖 | 20万~25万円 | 19万~23万円 |
パターン2.畳からフローリング
和室の象徴「畳」をフローリングに張り替えます。
畳と畳寄(たたみよせ)を撤去してからフローリングを張っていきます。
畳の厚みが、約40〜50mmに対し、フローリングの厚みは、約12mm程度とかなり差異があります。
畳の撤去後に「下地木工事」と呼ばれる、隣接するリビングや洋室との床面の高さ調整にあたる作業を行った上でフローリングを張っていきます。
畳からフローリングに張り替える場合、防音性能が大幅に変化します。階下の住民の迷惑にならないようにフローリング材の性能や防音材との組み合わせには十分注意しましょう。
張り替え前の床材が畳の場合、畳の処分費用が高いため、他の床材と比較するとリフォーム費用が高くなる傾向があります。
以下に費用目安を面積別にまとめましたのでご覧ください。
【畳からフローリング】面積別比較表 | 張り替え/費用目安 |
4.5帖 | 16万~18万円 |
6帖 | 20万~22万円 |
8帖 | 25万~29万円 |
豆知識1.
畳寄(たたみよせ)とは、和室で床に敷いた畳と壁の間に生じる隙間を埋める細長い部材です。
和室から洋室へのリフォームでは、畳寄の存在がやっかいです。
折角のフローリングの床でも、畳寄が残り、柱が見えていると和室の雰囲気が残ってしまうからです。畳寄せを取り払い、和室感を一層するには、必然的に壁のリフォームを伴う大がかりな施工が必要になってきます。
パターン3.カーペットからフローリング
柔らかい感触が心地よく、階下への音も響きにくいカーペット。
しかし、浸透してしまったシミは落とし難く、ダニの発生も気になってきました。
ここは思い切ってフローリングに張り替え、衛生面やお手入れも楽にしたいところです。
まずはカーペットと現在の巾木を撤去してから、フローリングと新たな巾木へ交換します。
カーペットの厚みは15mm程、対してフローリング材の厚みは12mm程となるので、ほとんどの場合、仕上げの高さ調整のための下地施工を行う必要はありません。
処分費用は比較的安価なため、他の床材と比較すると張り替え費用がおさえられる傾向があります。
以下に費用目安を面積別にまとめましたのでご覧ください。
【カーペットからフローリング】面積別比較表 | 張り替え/費用目安 |
4.5帖 | 11万~13万円 |
6帖 | 13万~15万円 |
8帖 | 15万~19万円 |
パターン4.床暖房設備がある場合のフローリング張り替え
床暖房はマンションにおいても人気の設備です。
ポカポカの陽だまりのような心地よさが一度体感するとやめられませんよね。
そんな床暖房ですが、フローリング材にも床暖房対応・非対応のタイプがあるのはご存知でしょうか。
張り替えに床暖房が関係する場合は、フローリング材の機能項目のチェックを忘れずにしてください。
「新たに床暖房を新設する場合」は「床暖房対応のフローリング」と「床暖房マット」を用意するのですが、「もともと床暖房が設置されているお部屋で張り替える場合」も実は基本的には同じ手順です。
なぜなら「床暖房マット」は、ほとんどの場合フローリングに接着されていて、構造上単独ではがせないからです。
床暖房フローリングの張り替え時は「床暖房マット」も交換必須と覚えましょう。
「重ね張りの場合」は、対応するフローリングを選べば問題ありません。
構造上、素材によって暖房の効きが悪くなる場合が考えられますので、注意しましょう。
床暖房には主に「温水式」と「電気式」の2種類があります。
温水式は、熱源機で温水を作り床下のパイプを循環させ部屋を暖める方式で、設置費用など初期コストは高くなる傾向がありますが、光熱費などのランニングコストは電気式より抑えられるでしょう。
電気式は、床下に這わせた電熱線に電気を流して部屋を暖めます。
部分的な施工などアレンジがしやすいため、設置する範囲によって費用を抑える事が可能でしょう。
以下に費用目安をまとめましたのでご覧ください。
【床暖房方式・施工面積6帖】比較表 | 張り替え/費用目安 | 重ね張り/費用目安 |
温水式6帖 | 33~65万円 | 42~47万円 |
電気式6帖 | 30~55万円 | 35~38万円 |
上記は、あくまで目安の金額になります。
温水式の新設で熱源機の設置が必要になる場合は追加で25~100万円程の費用が発生します。
マンションだから気をつけたい【リフォーム見積もり作成】心得
見積もり作成は、理想のリフォーム実現の上で超重要なステップです。
見積もり書は、依頼者と施工業者、またマンション管理組合にも共有するリフォーム工事の共通計画書、工事が順調に進むか否かを握っている鍵そのものです。
これからお伝えする4項目を見積もりの段階で必ず確認しておきましょう。
万が一、何かあったときに、「知らなかった」「わからなかった」という後々のトラブルを避けられます。
追加費用発生が考えられる場合も、見積もりの段階で明記されていれば安心ですよね。
お願いするリフォーム業者には、必ず見積もりの説明をしてもらいましょう。
【材料費】の心得
フローリング材の種類によって費用は大きく変化してきます。
「複合フローリング」か「無垢フローリング」か、遮音等級はマンション規定をクリア出来るのか?
折角の張り替え機会、後で「失敗した!!」とならないためにも、見積り時点で納得がいくまで吟味しましょう。
材料費の額面にとらわれ過ぎて、「張り替え本来の目的」を見失わないように・・・と心得ておけば万全です。
【施工費】の心得
「張り替え交換」なのか「重ね張りで済む」のか「下地の交換も必要」になるのか・・・
一口にフローリングの張り替えと言っても多様な施工方法が考えられるのは、ここまで読み進めて頂いたあなたにはわかって頂けるでしょう。
施工方法によって職人さんの手間も様々、「施工費用」も大幅に変化します。
自身のマンションにはどの施工方法がマッチするのか、見積もりの段階でリフォームのプロにしっかり相談と確認を行いましょう。
【処分費】の心得
「廃材の処分費」には特に注意が必要です。
フローリングへの張り替えリフォームでは、これまで使用していた古い床材、あわせて下地が廃材として発生するからです。それらは産業廃棄物として法律に則って適切な処分を求められます。
くれぐれも個人で出すゴミと同等に考えないようにしましょう。
施工面積や工事内容によって廃材の量も変わりますが、費用は数万~10万円程が目安となります。
【諸経費】の心得
施工の際、フローリング材や使用する機材の搬入にマンション共有部の利用がかかせません。
廊下やエレベーターに汚れ、キズが付かないように養生シートの保護などをするとトータルで数万~10万円程の仮設費用が発生します。
戸建てと比較すると手配しなければならない項目が多く、諸経費が高くなることを心得ておきましょう。
少しでもお安く・・・マンションのフローリング張り替え【費用を抑える】心得
【ローコストな床材】を選択
フローリング材は、実に多種多様な選択が可能な床材です。
単価の安いフローリング材の選択で「材料費」は大きく節約することが可能です。
しかし、ローコストという観点だけに縛られてしまうと外観や機能性に満足できない場合が生じます。
フローリング材の性能が万が一マンション規定を下回ってしまった場合は・・・
目も当てられませんよね。
選択するフローリング材が、張り替えに求められる要素をクリア出来るのか?
しっかり見極めて、コストパフォーマンスの良いフローリング材を選択しましょう。
【ローコストな工法】の選択
「重ね張り工法」を選択すればコストを抑えることが可能です。
古い床材を廃棄する「処分費」が発生しないのが大きな違いですね。
しかし、重ね張り工法は、段差の発生や下地をケアできないというデメリットが生じてしまいます。
床暖房装備の場合、床材によっては効きが悪くなるということもあるようです。
施工前に業者さんと重ね張り工法が選択できるのかしっかり確認を行いましょう。
【補助金】の申請
マンションのフローリングへの張り替えリフォームは、内容や目的によって行政からの補助金を受け取れる場合があります。
条件次第で、数万~数十万円程の補助金が出る可能性もあります。
代表的な事例では、「介護保険」の補助金があります。
要件として、「要介護の方などが自宅に手すりを取付けるなどの住宅改修を行うこと」に関して、
床張り替え施工を関連づけた時、以下の目的
- 段差の解消
- 滑りの防止、移動の円滑化などのための床・通路面の材料の変更工事
これらの項目を含んでいれば、20万円を限度額として補助を受けることが可能です。
他にも都度タイミングによって、行政からは、様々な補助金制度が発表されています。
住まわれている地域、行政の管轄によっても補助金制度は異なりますので、施工の際には業者にも確認を取り、積極的に調べてみると良いでしょう。
【複数業者の相見積もり】について
マンションのフローリング張り替え費用は、施工業者によってそれぞれ差があります。
業者のタイプによってそれぞれ得意分野が異なるからです。
「大手リフォームメーカー」「自社でフローリング材開発から手掛けている専門性の高い業者」「フレキシブルに立ち回る地元密着型の業者」まで、それぞれに特徴があるのです。
依頼先を最初から1社としてしまうと費用比較が出来ません。
施工内容の比較も行えず、後で「あんなことも出来たのか・・・」なんてことも起こりえます。
もちろん費用だけが全てではありませんが、複数業者間で相見積もりを取ることは、業者の対応スタイルを見極める上でも重要です。
複数業者の提案内容をしっかり比較した上で、予算と目的に見合った業者選定をおこなうようにしましょう。
理想を叶える!マンション・フローリングライフ
マンションにおけるフローリングリフォームについてのお話はいかがでしたか?
集合住宅ならではの心得の数々について、理解を深めて頂けていれば幸いです。
マンションリフォームにおいてフローリング張り替えは、戸建てとは特に異なる項目が多い施工になります。
大切なのは「自己判断をしない」「近隣住民への思いやりを忘れない」というところですね。
そのうえで専門的な項目は、その道のプロにしっかり相談して進めましょう。
マンションのフローリング張り替え第一歩には「タウンライフリフォーム」がおすすめ
あなたに最適なサポートをしてくれるプロのリフォーム会社を探すならば、おすすめは、Webサイトの一括資料請求サービスです。
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Webサイトで条件を入力するだけで申し込みができるので、手間も時間もかかりません。
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