お風呂・浴室リフォームの費用相場とポイント解説|パターン別費用と重要なポイント
- 投稿日:2024.05.09
- 更新日:2024.09.25
お風呂・浴室リフォームの費用相場とポイント解説
パターン別費用と重要なポイント
お風呂・浴室リフォームにかかる費用相場は、新たに導入するユニットバスの価格により異なります。また、現在のお風呂が、在来工法の浴室なのか、ユニットバスなのかによっても工事費用が大きく変わります。
この記事では、
- お風呂・浴室リフォームの費用相場
- お風呂・浴室の種類とそれぞれの特徴
- お風呂・浴室リフォームの工事内容
- お風呂・浴室のリフォームを検討する際のポイント
- お風呂・浴室のリフォームで導入すべき機能・設備
この5つについて、順番に解説します。
お風呂・浴室リフォームにかかる費用や工事内容について理解し、あなたの家のお風呂・浴室に合ったリフォーム計画を立ててください。
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目次
お風呂・浴室リフォームの費用相場
お風呂・浴室リフォームを行うに当たり、最も気になるのがリフォーム価格ではないでしょうか。
お風呂のリフォームの価格は、導入するユニットバスの価格、現在のお風呂の状態、リフォーム内容の希望により、大きく異なりますが、ここではおおよその目安を紹介します。
お風呂・浴室リフォーム費用は100万円から150万円が一般的な相場
お風呂・浴室リフォーム費用の相場は、ユニットバスメーカーのサイトで提供されている情報が参考になります。
lixil(リクシル)によると、100万円から150万円未満が最も多くなっています。
また、TOTOによると、50万円から100万円以下が最も多く、次いで、100万円から150万円以下となっています。
こうした価格帯の傾向からすると、100万円から150万円が一般的なリフォーム費用の相場ということになりそうです
お風呂・浴室リフォーム費用別にできることの目安
お風呂・浴室リフォーム費用とその価格からできるおおよそのリフォーム内容を確認していきましょう。
50万円から100万円以下でできるお風呂・浴室リフォーム工事の内容
お風呂・浴室リフォーム工事の費用を50万円から100万円以下に抑えるためには、ユニットバスのサイズは最小の0.75坪から大きくても1坪程度になります。
0.75坪は、背の高い人にはやや窮屈さを感じる広さで、マンションでよく利用されています。また、1坪は浴槽で足を伸ばせる広さで、一戸建てでも導入されています。
また、ユニットバスの水栓のタイプとしては、洗い場にカウンターがなく、洗い場と浴槽の中間に設置され、洗い場と浴槽とで兼用するタイプの物が多くなります。
ユニットバスに組み込まれたものではなく、ホームセンターなどでも交換品が売られているような汎用性の高い水栓が用いられることが多いです。
ユニットバスに特別なこだわりはなく、とりあえず、古くなったユニットバスを交換したい場合は、低価格帯のユニットバスを選ぶことで、50万円から100万円以下に費用を抑えられます。
50万円から100万円以下で施工できるユニットバスの例
集合住宅・賃貸用ユニットバスルーム BW・BLW・BLCW(lixil・リクシル)
マンションリモデルバスルーム WSシリーズ(TOTO)
100万円から150万円以下でできるお風呂・浴室リフォーム工事の内容
100万円から150万円以下でできるリフォーム工事は、標準的な1坪サイズのユニットバス工事が多いです。
洗い場にはカウンターが付き、洗い場用水栓が取り付けられます。
グレードの高いユニットバスの導入は難しいかもしれませんが、標準的なユニットバスの導入は可能です。
100万円から150万円以下で施工できるユニットバスの例
リデア(lixil・リクシル)
サザナ(TOTO)
150万円以上でできるお風呂・浴室リフォーム工事の内容
150万円以上でできるリフォーム工事は、1坪サイズから最大の1.25坪サイズのユニットバスの工事になります。
1.25坪サイズのユニットバスだと、洗い場と浴槽ともにゆとりがあり、例えば子供と一緒にお風呂に入っても窮屈さを感じることはありません。
1坪サイズのユニットバスであれば、グレードの高いユニットバスの導入が可能ですし、1.25坪サイズでも、標準的なユニットバスを導入できます。
150万円以上で施工できるユニットバスの例
スパージュ(lixil・リクシル)
シンラ(戸建住宅向け)(TOTO)
お風呂・浴室の種類とそれぞれの特徴
お風呂・浴室リフォームでは、現在のお風呂がどのような形状なのか。そして、そのお風呂をどのような形に変えたいのかを明確にする必要があります。
お風呂・浴室は、大きく分けると、在来工法、ユニットバス、ハーフユニットバスの3種類があります。どのようなお風呂・浴室なのか。また、それぞれのメリットとデメリットを解説します。
在来工法の浴室
在来工法の浴室は、ユニットバスを使わず、コンクリートで壁や床を構成し、モルタルとタイルで仕上げるお風呂です。一昔前のお風呂のことだと思ってください。
在来工法の浴室のメリット
ユニットバスはサイズが0.75坪、1坪、1.25坪に固定されているため、ピッタリこのスペースを確保しなければなりません。在来工法の浴室ならば、広さを自由に調整できます。また、デザインも好きなように設計できます。
在来工法の浴室のデメリット
保温性が低く、寒いお風呂になりがちです。浴室暖房機を設置するほか、浴槽のお湯の温度を高めにして、お風呂全体を温めるといった工夫が必要です。
また、タイルの目地にはどうしてもカビが生えやすいため、掃除が大変です。
さらに、タイルを一枚一枚張っていかなければならず、工期も長くなりがちです。
ユニットバス
ユニットバスとは、あらかじめ工場で製造されたパーツを現場で組み立てる形で作られるお風呂のことです。システムバスとも言います。
ユニットバスのメリット
気密性と保温性が高く、温かいことが挙げられます。パーツは隙間なく組み立てられるうえに、パーツの裏には断熱材が張り巡らされているためです。
また、つなぎ目が少ないため、カビが生えにくく、掃除がしやすいです。
施工時は、パーツを組み立てるだけなので、工期も短く済むことが多い点もメリットです。
ユニットバスのデメリット
規格がぴったりと決まっている点です。
新築時は、ユニットバスのサイズを確認して、そのサイズに見合ったスペースを用意すればよいだけですが、リフォームの際は、既存のスペースにユニットバスが収まるかどうか、よく調べる必要があります。
特に在来工法からユニットバスへのリフォームでは、サイズが微妙に合わず、追加の工事が必要になり費用が高くなることがあります。
ハーフユニットバス
ユニットバスと在来工法を組み合わせたお風呂のことです。
ハーフユニットバスでは、浴槽と洗い場、壁の下部分は、ユニットバスと同様に既製品が用いられて、防水性を確保しますが、壁の上部と天井部分は、在来工法のように自由に作ることができます。
お風呂のスペースが複雑でユニットバスを入れられない場合に選択肢に入ります。
ハーフユニットバスのメリット
ユニットバスと比べて、自由度が高い点です。特に天井部分が特殊なためにユニットバスを入れられない場合に、現場の形に合わせて施工することができます。
また、浴槽と洗い場、壁の下部分は既製品により防水性を確保しているため、ユニットバスの良さも享受できます。
在来工法のようにタイルを一枚一枚張るといった工程を少なくすることもできるため、在来工法よりも短い工期で施工できます。
ハーフユニットバスのデメリット
ユニットバスと比べて、防水性や気密性の面では劣ります。そのため、ユニットバスよりも寒いお風呂になりがちです。
また、在来工法同様にタイルを使っている場合は、目地にカビが生えやすく、掃除が大変です。
お風呂・浴室リフォームの工事内容
お風呂・浴室リフォームを実際に行った場合、どのような工事内容になるのか。
- 在来工法の浴室からユニットバスにリフォームする場合
- ユニットバスからユニットバスにリフォームする場合
在来工法の浴室からユニットバスにリフォームする場合
在来工法の浴室からユニットバスへリフォームすることで、防水性、気密性、保温性が高まります。
ヒートショック対策として有効ですし、お風呂にひびが入り、建物の構造や土台を腐らせててしまう心配もなくなります。
ただ、在来工法の浴室の浴室の解体が必要になるため、工事費用は高くなり、工期も長くなりがちです。
在来工法の浴室からユニットバスへのリフォーム費用の目安
在来工法の浴室からユニットバスへリフォームする際の費用は、少なくとも100万円から200万円程度はかかると見込む必要があります。
タイルやコンクリートの解体が必要になるため、ユニットバスを入れ替えるだけの工事よりも割高になりがちです。
また、在来工法の浴室を解体した後で、建物の構造や土台が痛んでいることが発覚することもあり、追加の補修工事を行わなければならないこともあります。
そして、ユニットバスのグレードにより、最終的な価格は変わってきます。
在来工法の浴室からユニットバスへのリフォーム工事の日数
在来工法の浴室からユニットバスへリフォームする際は、タイルやコンクリートの解体工事から始める必要があるため、その分、工事日数が長くなります。
おおむね1週間前後は掛かるものと見込んでおく必要があります。
在来工法の浴室からユニットバスへのリフォーム工事の内容
リフォーム工事の手順は次のようになります。
-
在来工法の浴室の解体
タイルやコンクリートの解体を行います。これをはつり工事と言います。ハンマードリルなどを使っての工事になるため、騒音と粉塵が発生します。そのため、ご近所様へのあいさつもしておいた方がよいです。 -
既存の浴槽等の搬出
解体工事を終えると、浴槽を取り出せる状態になります。浴槽はもちろん、タイルやコンクリートのガラなどもすべて搬出します。これにより浴室部分を空洞の状態にします。 -
配管や電気、壁の調整
ユニットバスに合わせて、配管や電線を回す水道工事と電気工事を行います。また、必要な壁や柱を設置し、建物の構造や土台が痛んでいる場合は、大工工事も行います。 -
ユニットバスの組み立て
ユニットバスのパーツが運び込まれて、新しいユニットバスが組み立てられます。 -
洗面室(脱衣室)の内装工事
浴室の解体と同時に洗面室(脱衣室)も一定の解体が必要なことが多いです。そのため、ユニットバスの設置と同時に、洗面室(脱衣室)もリフォームします。
ユニットバスからユニットバスにリフォームする場合
古いユニットバスから新しいユニットバスにリフォームすることで、ユニットバスの機能性を高めることができます。
断熱性は、新しいユニットバスの方が高まりますし、浴槽のお風呂も冷めにくくなります。
カビが生えたり、痛みがひどくなっている場合は、ユニットバスの入れ替えにより気持ちよい浴室にすることができます。
ユニットバスからユニットバスへのリフォーム費用の目安
古いユニットバスの解体にはそれほど費用も手間もかからないため、新たに設置するユニットバスのグレード次第で費用が大きく異なります。おおむね、100万円前後になることが多いです。
ユニットバスからユニットバスへのリフォーム工事の日数
古いユニットバスの解体と搬出は、1日目で終えられることが多いです。同時に新しいユニットバスを入れるための水道工事と電気工事が行われます。2日目には新しいユニットバスが到着し、設置が完了します。
おおむね2日から3日で終わることが多いです。
ユニットバスからユニットバスへのリフォーム工事の内容
-
古いユニットバスの解体
在来工法の浴室ほどの騒音や粉塵は発生しませんが、搬出用のトラックの出入りもあるため、ご近所様へのあいさつもしておいた方がよいです。 -
配管や電気、壁の調整
新しいユニットバスに合わせて、配水管、給水管を回す水道工事と、照明配線、換気扇ダクト設置などの電気工事を行います。 -
新しいユニットバスの組み立て
新しいユニットバスが到着し、組み立てが行われます。目地のコーキングも必要になるため、組み立ててすぐにお風呂に入れるようになるわけではなく、1日は乾燥させる必要があります。 -
洗面室(脱衣室)の内装工事
新しいユニットバスに合わせて、出入り口の枠の交換などを行うため、洗面室(脱衣室)の内装工事も必要になります。
お風呂・浴室のリフォームを検討する際のポイント
お風呂・浴室のリフォームを検討するときは、費用だけでなく、様々なことを考慮する必要があります。具体的に何を考慮すべきなのか見ていきましょう。
お風呂・浴室のリフォームを行う目的を明確にする
何のために、お風呂・浴室のリフォームを行うのかを明確にしましょう。
例えば、お風呂・浴室をきれいにしたいだけでしたら、清掃業者(ハウスクリーニング)に依頼することで見違えるようにきれいになることもあるので、リフォーム工事は必要ないかもしれません。また、在来工法の浴室でタイルにひび割れなどが生じている場合は、水が浸み込んで建物の構造を痛めてしまうので、リフォーム工事をした方がよいですが、簡単なひび割れ補修で対処できることもあります。
お風呂・浴室自体のリフォームを検討するタイミングとしては、家族構成が変わった時があげられます。小さな子供や高齢者がいる場合は、安全性やバリアフリー対策を高める必要があります。
これまでのお風呂で不満に感じていたことを上げて、それらの不満を解消するためにどのようなリフォームが最適なのか検討しましょう。
予算を決める
お風呂・浴室のリフォームのためにどの程度の予算を組めるのか、あらかじめ決めておきましょう。
その際に注意することは、メーカーや工事店が広告に出しているユニットバスの価格だけで工事できるとは限らないことです。
在来工法の浴室からのリフォームだと、解体費用も掛かるため、広告に表示されている価格とは別に約30万円〜50万円余分に費用が掛かることを考慮しなければなりません。
予算オーバーする場合は、新しいユニットバスのグレードを下げることも検討する必要があります。
補助金が使えることもある
住んでいる自治体によっては、お風呂・浴室のリフォームに補助金を利用できることもあります。
自治体のホームページで確認したり、問い合わせることもできますが、一番確実なのは、地元の専門業者に相談することです。地元の専門業者であれば、お風呂・浴室のリフォームに使える補助金の情報を押さえていますから、具体的な額や見積もりを提案してくれます。
また、介護がきっかけでお風呂・浴室のリフォームを行う場合は、介護保険の住宅改修費を使えることもあります。ケアマネジャーさんも交えて相談しましょう。
必ず複数の業者に見積もりを出してもらう
お風呂・浴室のリフォーム業者を選ぶ場合は、複数の業者に問い合わせて、見積りを出してもらいましょう。
業者により、見積の内容が大きく異なることもあります。どのような理由により、見積りの差が生じるのか、業者に話を聞いて確認しましょう。
工事実績が多い業者の場合、メーカーから相場より安い価格でユニットバスを仕入れられるため、工事費用を抑えられることもあります。
また、職人直営店の場合は、中間マージンが掛からないため、有名業者よりも安く工事できることもあります。
単純に安いだけでは、手抜き工事も懸念されるので、なぜ、他よりも安いのかは、納得のいく説明をしてもらうことが大切です。
お風呂・浴室のリフォームで導入すべき機能・設備
お風呂・浴室のリフォームを行う際は、将来のことも見越して、機能性を高めておくことが大切です。特に、ヒートショック対策は重要です。何を考慮すべきか見ていきましょう。
断熱性・気密性を高めることを目的にする
お風呂・浴室のリフォームを行う目的として、「寒いお風呂をどうにかしたい」というのがよく上げられます。
お風呂・浴室が寒いと、ヒートショックを引き起こしやすいので、特に高齢者がいる家庭では、お風呂・浴室の断熱性・気密性を高めることが重要です。
そのためには、在来工法の浴室よりも、断熱性・気密性の高さに重点を置いたユニットバスを導入すべきです。
浴室・脱衣所暖房機の導入も検討しよう
ヒートショックは、寒い冬に部屋や廊下などの寒暖差により発症します。そのため、部屋ごとに異なる温度差を失くすことが大切です。
寒い冬にお風呂に入る際は、浴室と脱衣所のどちらも暖めておくことがヒートショックの予防につながるため、お風呂・浴室のリフォームの際に、浴室暖房機と脱衣所暖房機の導入も検討すべきです。
また、浴室換気乾燥暖房機を設置した場合は、雨の日などに洗濯物を干すこともできます。
浴室暖房機を後付けした場合は、別途コストがかかってしまうため、リフォームの際に取り付けるのが最善です。
防水対策を重視する
お風呂・浴室は大量の水を使う場所なので、防水対策が非常に大切です。
在来工法の浴室の場合、タイルにひび割れが入ることもあるので、ユニットバスを導入した方が、防水性が高まります。
浴室の形状からユニットバスを導入できない場合でも、ハーフユニットバスを導入するなどして、浴槽と洗い場の部分の防水対策は確実に行っておきましょう。
まとめ:お風呂・浴室リフォームの費用相場は工事内容により異なる
お風呂・浴室リフォームを行う場合は、まず、目的を明確にして、その目的に合わせたユニットバスを選ぶことが大切です。
また、予算の計画を立てる際は、業者の広告で示される価格で工事できるとは限らず、解体費用なども掛かることを考慮しなければなりません。
自治体の補助金や介護保険の住宅改修費が使えることもあるため、必ず、確認してください。
そして、お風呂・浴室リフォームを行う際は、必ず複数の業者に見積もりを出してもらい、費用に関して納得のいく説明をしてもらいましょう。
お風呂・浴室リフォームは一旦工事をしてしまえば、そう簡単に工事をやり直せるわけではありません。そのため、将来のことも見据えて念入りに計画を立てることが大切です。
この記事を参考に、お風呂・浴室リフォームの計画を立てて、後悔のない工事を行ってください。
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