学ぼう!不動産購入・住み替え・売却講座
「不動産」そのものを知っておこう!
そもそも「不動産」とは、土地とその定着物を指しているのは何となくわかりますよね。
実はその不動産、特に「土地」に対して日本人の思いには、
昔から並々ならぬものがあるようです。
話を江戸時代までさかのぼってお話ししましょう。
よく藩主や大名の勢力を表すのに「石(こく)」という言葉が使われていました。
そこで、土地から生産されるお米の収穫量を表した単位を「石高(こくだか)」と呼んでいます。
つまり、江戸時代までモノの価値を表すのは「お金」ではなく
「石高」で決められていたと言うことです。
そう考えると、お米をつくるための土台、
すなわち「土地」を大切にする思い入れがどれだけ大きいか容易に察することができます。
「土地を大切に守ること」
これこそが、ご先祖様から今を生きる私たち日本人の心に脈々と受け継がれているわけです。
土地の価値は何で決まる?
昔の人たちは、「石高をいかに生み出すか?」という土地の生産力こそが、
モノの価値を決める重要な要素と考えていました。
なぜなら、生産性の高い土地は、収益性も高く、それが資産価値としての指標に繋がるからです。
これは、現代においても不動産の価値を決める大きな要因になり得ます。
立地、敷地面積、地形、道路付け、環境などに加え、法規制の範囲(制限事項)などの観点から、最適な土地の利用価値が決定づけられるものです。
当然、利用できる選択肢が多くあり、生産性や収益性が期待できる場合は、
土地の価値が高くなりますし、逆に、土地の利用範囲が限られている場合には、
それに応じた価値の評価に留まると言うわけです。
例えば、駅前など商業が盛んな場所では、それだけ人が多く集まりやすく、
店舗を構えて商売を考えている人たちにとっては、
収益性が見込める魅力的な場所です。
さらに、路地裏よりは大きな通りに面している場所の方が人の目につきやすくなります。
店舗以外の利用法でも、オフィスビルやマンション建設なども選択肢として考えられるでしょう。
土地そのものに目を向ければ、変形した土地よりは
正形地、道路に一方だけ面した土地よりは角地のほうが、建物の設計自由度が高くなります。
このように、土地利用の選択肢が多く、生産性も見込めればそれだけ「価値」も高くなります。
しかし、現代のモノの価値を表すのは「お金」です。
当然、価値の高い土地を手に入れるには、それに見合う「お金」が必要になると言うことです。