目からウロコの不動産売却講座
自宅を売却する際の3つのポイント
委任先の不動産業者と正式に媒介契約を行うと、その物件情報は一般向けに公開され、
販売活動が始まります。
もし、現在の自宅を売却して住み替えを行おうとするケースでは、新しい住まいが決まるまでは、自宅に居ながら売却活動を行わなければなりません。
買い手の立場からすれば、その物件がどんなものかを知るために現地に足を運び、
場合によっては、自宅の中を拝見することが考えられます。
業界用語では、「案内が入る」と言っています。
それでは、もし自宅に住みながら「案内が入った」場合、
どんな点に気を付けなければならないのかのポイントを3つほど取り上げてみます。
ポイント(1) 案内は、いつ入るかわからない!
物件を売りに出すと言うことは、常に多くのお客さんの目にさらされるわけで、
ゲリラ的に案内がいつ入ってもおかしくありません。
そうは言っても、いつも誰かが在宅しているとは限りませんよね。
もしも、留守がちで在宅時間が限られている場合などは、委任先の担当者に案内可能な日時などわかる範囲で事前に通知しておいたほうが良いしょう。
ポイント(2) 案内は正式に申し込まれたものか?
通常、案内をするには、事前に委任した不動産会社から電話などを通じて、
在宅の有無など売主の承諾を得てから実施することになります。
しかし、中にはどこからか物件情報を入手して、お客さんが勝手に見学に来ることもあります。
また、見覚えのないどこかの不動産会社の営業マンから
「お客さんがいるので、ちょっと家の中を見せてもらいませんか?」と尋ねてくることも考えられます。
もちろん、自宅の売却情報は、売り物件として一般公開されるわけですから、
委任先とは違う不動産会社がお客さんを連れて案内してもおかしくありません。
但し、「案内が入る」という連絡は、必ず委任先の不動産会社を通じて行われるのが原則です。
また、案内は、お客さんだけで見に来るものでなく、
身元がわかっている不動産会社の営業マンが同行することが原則です。
万一、これら以外のルートで身に覚えのないところから案内の要請があった場合には、
委任先を通してもらう旨を告げるか、その場では「断り」を告げても良いでしょう。
自宅の売却活動も「ルール」と「モラル」が必要なのです。
ポイント(3) あなたは営業マンではありません!
正式に案内の申込みがあれば、
実際にお客さんを連れた営業マンが家の中を案内することでしょう。
そこで、在宅しているあなたはどんな対応をすれば良いのか悩むところです。
売り手にとって見れば、購入してくれるかもしれない大切なお客さんです。
ここは一つ、セールポイントを一生懸命アピールして、
物件の良さを教えたいと言う気持ちもわかります。
しかし、あなたは物件の持ち主であって営業マンではありません。
そのために、同行しているプロの営業マンが付いているのです。
「そうは言っても、お客さんから直接、お家のことで尋ねられたらどうするの?」と
思ったりもするはずです
そんな時は、「聞かれたことには答える、聞かれていないことまでは言わない」
という対応をおすすめします。
また、その場で価格などの条件交渉を持ちかけられても絶対に即答しないことです。
あとは、同行している営業マンがその場のフォローをしてくれるはずですし、
その営業マンが委任先の担当者でない場合でも、後に、その担当者を通じてフォローすることでしょう。
だからと言って、案内時にまったく売主の存在感を出さないでいることも少々問題があります。
お客さんとは軽く挨拶をして、あとのことは営業マンにお任せしながら
案内の様子を暖かく見守るような対応を心掛けると良いでしょう。