タウンライフリフォーム

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成功するリフォーム・具体編

「増築」の場合

「増築は上へ増やすよりもヨコに広げて増やすというほうが好ましい。
近年増えはじめたのが、2階屋を取り壊し平屋建てにする、いわば、増築の逆の減築です」

昔よくあったのは、嫁がれてきたお嫁さんが同居するため、新しく家に迎えるという考え方です。
家族全体の中に、また新しい出発点みたいなものが芽生えて、よりいっそうの絆も深まるというか……、わたし自身、建築家としては「増築」リフォームには大歓迎の姿勢です。
家を分けて使う、分けて使うけれども、分けていないという、ちょっと曖昧な世界が「増築」の面白さだと思います。

ただし、「増築」によって家全体のバランスとして、強度が弱まる可能性もあるかもしれません。

敷地全体の広さにもよりますが、「増築」は、できることなら「上」へ「上」へと造り増すよりは、「ヨコ」に造り増すスタイルをお勧めしています。

「増築」のまったく逆で、近年増えつつあるリフォームが「減らす建築」というものです。

家族の中のひとりずつが、社会人としての新スタートやご結婚で巣立っていかれ、どんどん減っていくことから、いくつかの部屋スペースが空いてしまいます。
そこで、「もう使わないのなら、自分たちがより動きやすいように、家を小さくリフォームしてしまおう」というご希望です。

たとえば、以前、2階の子ども部屋として使っていた空間があいたままなら、それを全部取り除いてしまうというリフォームです。
もとは2階の家構造を、まったくの「平屋」にしてしまうということも、よくある話です。
これ、よく考えてみたら、意外にも家の安全性にも結びつくリフォームなんです。
長年の使用で、家全体も相当に古くなっていますから、あちこちにガタがきています。
だから、もう夫婦ふたりきりで、今後、家族のだれもが上がらない2階は、もしかしたらそこから泥坊が侵入してきたくることもあります。
まったく知らなかったことに、じつは雨漏りしていた話もよくあります。
あとは、2階からの漏電で発生する火事です。
もちろん、地震に対して家全体の「耐震」にも効果を発揮します。
ますます少子高齢化が進む現代の日本社会においては、「増築」よりも、むしろこうした「減築」のほうが増えていくのかもしれません。

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