成功するリフォーム・物語編
「家をこんなふうに変えたい!」という動機がきっかけで、
結果、人をリフォームへと向かわせる。
これが、いちばん理想的ではないでしょうか。
各ポイント別に、いくつかご紹介します。
自然や、緑と戯れていたい!
……手作りの池なんて発想いかがでしょう?
日本も高齢化や、若い人にも在宅の仕事スタイルが増えたせいか、巣ごもり化の傾向になりつつあると思います。
残業が減ったことや、節電などもあって、どちらにしても家にいる時間が、以前よりも多くなっています。
家にいて、自然や緑と戯れたいというと、すぐに思いつくのが家庭菜園でしょう。
広い庭がなくても、ベランダなんかでも可能です。
ただ、家庭菜園も、その後の食の楽しみとからめることに意味があると思います。
これを庭でやるなら、しっかり「使う庭」として活きてくるでしょうね。
ただ、気をつけたいのは作り過ぎないことです。思った以上に収穫がありすぎて、家族だけでは食べきれない話をよく聞きます。近所に、おすそ分けする知り合いや友だちを作って、みんなで喜びを分け合えるような仕組みを継続できることも大事です。
あとは、庭に小さな池を作って、金魚や鯉を飼うという発想もお薦めです。高齢者にとって、生きものといっしょの暮らしは、精神面からいっても、生きがいを持てるのでかなり良いことだからです。
なにも、業者に発注するような大がかりな池造りじゃなくてもいいと思います。自分たちで穴を掘って、シートを張って、水を入れるという簡単な池もあります。手造りしている、その間にも、たっぷり自然に触れ合えるわけです。もしかしたら、新しい小さな発見もあるかもしれません。今は、ホームセンターに行けば、専門的な道具も揃っています。
健康で、やすらげる空間が欲しい!
……小さな縁側が解決のきっかけに…
やすらぎ=リラックスですが、これ、簡単にいうと、頭を真っ白にして、「無」になることだと思います。
こんなやすらげる場所、リラックスできる場所を、家の中に造りたいと考えることは正しいことだと思います。
そういう空間があるだけで、家族それぞれの精神衛生上も良いと言えるからです。
イメージとして「静かな山の中に入って、流れる渓谷に1本の釣り糸を垂れて、ボーっとしている時間……」、こんなとき人は「無」になれるといいます。
ただ、今の家の中に、そんな大自然に対抗できるような空間は望むのもムリな話です。
たとえば、リビングの窓から出入り可能なスペースに、縁側を造るという発想はいかがでしょう。小さくてもかまいません。ボーっと日向ぼっこでもできる空間です。
ここは、家と外の境目というのは微妙な場所で、それを活かすことは、家全体にも有意義なはずです。
もしかしたら、次々と人が集い、声をかけ合い、賑わいが生まれる場所になるかもしれません。リラックスややすらぎとは違いますが、それもまた、家にとっては、きっと、良いことです。